食事やサプリメントで体重を増やすコツは?




サプリメント実践的活用のスペシャリストである桑原弘樹さんが、サプリや栄養に関する疑問を解決する連載。今回は、体重が増えにくい人の悩みに答えていただきます。
※本記事は、2020年に『VITUP!』で公開した記事を再編集して紹介するものとなります。

■少量多頻度の食事にミールリプレイスメントをプラス

ダイエットは多くの人の悩みのような印象を持ちますが、じつは太れないという悩みのほうが多いかもしれません。単に太るだけであれば無理矢理食べるという荒療治もありますが、筋肉をしっかりとつけていくとなると、ハードルは相当に高くなってしまいます。

かく言う私も、じつは若い頃は太れなくて悩んでいたひとりです。会社に入社した当時の私の体重は、なんと48kg。ウエストは70cmのズボンがゆるく、学生時代はレディスのGパンが履けるほどでした。

もともと、食が細いために一度の食事の量が少ないということもありましたが、油ものなどの太りやすい食材があまり好きではないため、結果的に日々の摂取カロリーがなかなか増えていかなかったのです。

体質の改善とまではいきませんが、私のようなタイプでもしっかりと体重を増やしていく方法はあります。食事を少量多頻度に切り替えるのです。

具体的には朝ごはんはなるべくたくさん食べることを心がけ、それ以外の食事については無理矢理にたくさん食べるのではなく、食間に小さな食の要素を入れていくというやり方です。

サプリメントを使うのでしたら、この食間にミールリプレイスメントを活用するとかなり効果が上がっていきます。もしくはバナナ+プロテインとか、オニギリ+プロテインといった組み合わせでも大丈夫です。一回の食事は抑え気味にして、胃腸のキャパの範囲内で頻度を上げることで、一日トータルの摂取カロリーを増やしていくのです。

一点気をつけるべきことは、単に摂取カロリーを増やしただけでは、体重は増えても筋肉が増えるわけではないということです。いわゆるバルクアップを目指していくのであれば、栄養という食の要素は非常に重要ではありますが、それ以上に筋肉への刺激という要素を備えておかなくてはうまくいきません。


桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。