佐久間編集長のパーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.6 永吉令奈(ゴールドジム大阪中之島)前編




VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。今回は東京を飛び出して大阪へ。ゴールドジム大阪中之島でパーソナルトレーナーを務める永吉令奈さんの登場です。ミスユニバース神奈川大会ファイナリストからトレーナーに転身した、永吉さんの人物像に迫ります。

「ミスコンを目指していたのに、自分にはボディメイクのコンテストのほうが向いているなって思ったんです」

 

こう語る永吉さんは、もともとスポーツが大好きで、陸上、水泳、空手など、子どもの頃から多くのスポーツに親しんできました。学校に行くのも勉強をするためではなく、陸上の練習がある、水泳の練習がある…というモチベーションだったと言います。

 

スポーツありきの日々を過ごしてきた彼女は、ダンスの専門学校を卒業後、ダンスインストラクターを務めつつ、芸能事務所に所属。舞台に出演したり、イベントMCを務めたりといった活動をしてきました。

 

そうしたなか、「オーディションに受かるために」と、事務所から減量指令があり、ダイエット目的で、ゴールドジム大阪中之島店に通い始めます。このジム通いから、進むべき道が変わっていくことになります。

 

「やっぱりキレイな体で舞台に立ちたいですし、そうじゃないとオーディションにも受からないと思ったので、ジムでトレーニングを始めました。この中之島店で体づくりをして、ミスコンに出たのですが、明らかに私一人だけ体が違うなって感じるところがありました。他の参加者はパリコレモデルを目指しているような子もいたので、すごく細いんです。私はずっとスポーツをしていたこともあって、減量しても他の子よりもガッチリしていました。そうしたことがあって、ミスコンテストを目指すよりも、ボディメイクのコンテストを目指したほうがいいんじゃないかって思いました」

 

ミスユニバース神奈川大会でファイナリストとなった永吉さんは、活動任期の1年間は地元を離れて神奈川県へ。イベント出演などの活動をこなしながら、エニタイムフィットネスでもアルバイトとして勤務。一緒に働いていたトレーナーがコンテストに出場していたこともあって、トレーニングへの興味、コンテストへの意欲が大きくなっていきました。

 

「ミスコンが終わった頃からジムで本格的に働きたいと思っていました。ジムで働けば知識もつくし、自分の体も変えられるんじゃないかと思ったのが、トレーナーを目指したきっかけです」

 

神奈川県での活動任期を終えると大阪に戻り、2018年夏に株式会社THINKフィットネスに入社。ゴールドジム大阪中之島店で勤務することなりました。

 

「小さい頃からずっとスポーツばかりやっていたので勉強はすごく苦手なんです(苦笑)。漢字は書けないし、単純な足し算も苦手で、自分がやるスクワットでつける重量を間違えてしまうこともあるくらいです(笑)。でも、ゴールドジムならアカデミー制度がありますし、周りにレベルの高いスタッフ、トレーナーの方たちがいるので、学ぶには最適な環境だと思いました。覚えたことを仕事ですぐにアウトプットできる環境にいることも良かったと思います」

 

ゴールドジムのオフィシャルトレーナーとなった永吉さんは、トレーニングに関する知識を増すとともに、筋肉量も増していきます。入社した頃と現在では筋肉量がまったく違うと言います。

 

「先日、インボディを計ったら過去の筋肉量と現在の筋肉量はまったく違いました。筋肉量だけで言うと、4~5年前は40㎏だったのに今は48㎏に増えています。筋肉があるとないのとでは、痩せたときの体も全然違います」

 

ミスコン目的からボディコンテスト目的となり、2019年のマッスルコンテストノースビキニで優勝。2021年のマッスルコンテスト東京ビキニの部で優勝と実績を残します。同じく21年にはトレーニングの本場アメリカの「Olympia Amateur」にも出場。ミスコン以上に輝ける場所を見つけることに成功しました。

 

トレーナーとしての永吉さんの一つの武器が加圧サイクル®トレーニング。加圧トレーナー®の資格を所有しているのです。当初は加圧トレーニングに魅力を感じ、自分のトレーニングに活かしたいという思いがありました。

 

「加圧サイクル®魅力は短時間で高強度のトレーニングができることです。実は資格は自分で使ってみたいと思いが強かったんです。私は下半身が絞りにくくて、下半身を加圧しながらトレーニングをすると効果的だなと思っていました。また、減量中も加圧に助けられています。減量中は心拍が下がってしまって30くらいまで落ちてしまうことがありました。そこから交感神経優位にしてトレーニングをするのは難しいのですが、加圧して体を温めた状態でトレーニングをすると、体の動きが全然違います」

 

この資格はパーソナル指導でも大いに役に立っています。短時間、低重量で強い負荷をかけられるため、ケガをしている方や、高齢の方の方など、トレーニングに制限がある方へもいろいろな角度からアプローチできるからです。

 

もともとは勉強が苦手だったという永吉さんですが、加圧サイクル®トレーニングの資格に限らず、現在は勉強に対して、とにかくどん欲。定期的に東京に出向いて、トレーニングを学ぶ機会をつくっています。また、「狭い視野でこれが良いと決めつけない」という考えのもと、アメリカをはじめとした海外でも学びたい意欲を持っています。

 

「今までいろいろな仕事をしてきましたが、お客様が健康になる手助けをできるという部分で今が一番、人に貢献できていると思います。だからこそ、自分が間違えた情報を与えてしまってはいけないので、知識を常にアップデートしていきたいという思いがあります。自分の知識に過信せず、何が正しくて何が間違っているか、しっかり判断できるようになっていきたいので、トレーニングの勉強はずっと続けていきます」

 

トレーナーと並行してボディコンテストでも上のステージを目指している永吉さん。前述したように昨年はアメリカの「Olympia Amateur」にも出場。ここで世界との差を知ったことで、さらに心に火がつきました。

 

「昨年はアメリカの大会に出て世界との差を実感できました。ここで諦めず、もう1回アメリカの大会に挑戦したいと思っています。そのためにもトレーニングもコンディショニングも学ぶことがたくさんあります。学ぶからこそ、知識も高まっていって、お客様にそれを伝えることができます。競技を続けながらもっと高みを目指していきたいです」

 

コンテストで高みを目指すのも、東京まで出向いてトレーニングの勉強するのも、すべては自身の知識を高めていくため。そして、それをお客様に還元するため。トレーニングにもボディメイクにも終わりはないので、永吉さんの挑戦と勉強の日々はこれからも続いていきます。

 

というわけで、次回はトレーニング編。加圧サイクル®トレーニングを体験させてもらいます。

 

【トレーナーPROFILE】
永吉令奈(ながよし・れな)
1992年生まれ。大阪府出身。幼少期からさまざまなスポーツを経験し、ダンス専門学校卒業後、芸能事務所に所属し、女優、イベントMCとして舞台やイベントに出演。2017年、ミスユニバース神奈川大会ファイナリスト。2018年夏よりゴールドジムに勤務。2021年、マッスルコンテスト東京ビキニ166㎝以下級とオーバーオールで優勝。加圧トレーナーⓇの資格を持ち、加圧サイクルⓇトレーニングの指導などを行っている。
[主な戦績]
2017 ミス・ユニバース神奈川大会 4位 協賛企業特別賞 2社
2018 NICA JAPAN フィットネスモデル 5位
2019 マッスルコンテストJAPAN ノービス ビキニ 優勝
2019 PCA KOREA TRAINEDビキニ優勝
ノービス ビキニ 2位 オープン ビキニ 3位
2020 マッスルコンテストTOKYO オープンビキニ クラス2位
2020 マッスルコンテストJAPAN プロクオリファイ ビキニ クラス2位
2021 マッスルコンテストTOKYOビキニ オーバーオール優勝
OLYMPIA AMATEUR ORLANDO オープンビキニ 出場

 

【店舗情報】
ゴールドジム 大阪中之島
〔住所〕大阪市福島区福島1-1-51 堂島クロスウォーク3F
〔料金〕(価格は税込)
ゴールド(全営業時間・レンタル5点セット付〈※1日1回〉)16,500円
フルタイム(全営業時間)11,000円
ファミリー9,900円
※同居している2親等以内の家族が対象
※入会時の家族が全員在籍していること
※全営業時間利用可能
※表示の価格は1名様あたりの料金となります。
デイタイム(月~土・祝日 OPEN~18:00)8,800円
ホリデイ(土・日・祝日 OPEN~CLOSE)7,700円
スチューデント(全営業時間利用可能 ※高校生は22時まで
■永吉さんのパーソナルトレーニング
60分/5,500円(都度払い)
〔営業時間〕
月~土 7:00~23:30
日   9:00~22:00
休   該当曜日に合わせて通常営業
※休館日は第3月曜日・夏季・年末年始
※休館日は会員種別により十三店、宝塚兵庫店を無料でご利用いただけます。

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。