これから筋トレを始める初心者から、トレーニングを日常生活に取り入れている人まで。あらゆる悩みを骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。今回はシックスパックになるために欠かせないメニューについて。
※本記事は2017年に投稿された記事を再編集してお届けするものとなります
基本であるシットアップが有効です
腹筋を鍛える運動にはいろいろな種類がありますが、ひとつピックアップするとしたらシットアップでしょうね。途中まで上体を起こすクランチは、腹直筋の上部にピンポイントで効かせることができますが、下部への刺激が不足してしまいます。上体を最後まで起こすシットアップであれば腹直筋全体に効かせることができます。
ただ、シットアップは動作が大きい分、脚の筋肉や大腰筋など腹筋以外の筋肉を使って起き上がってしまいがちです。この連載の第11回でも述べましたが、腹筋にしっかり効かせることがシックスパックをつくるポイントです。そういう意味では、シットアップを効かせられるようになるためには、ある程度の経験や筋トレの技術が必要になってきます。
ポイントは、まずクランチでしっかりと背中を丸めて腹直筋の上部に効かせてから、さらに巻き上げるように起き上がることです。この時、決して反動を使ってはいけません。反動を使えばシットアップは何回でもできてしまいますが、それは腹筋以外の筋肉や反動を使ってしまっている証拠。本当に腹筋だけで起き上がれるようになると、10回〜15回もやればそれ以上できなくなるほど腹直筋がバーンします(筋肉が焼け付くように痛くなること。よく効かせられたサインです)。そのためには、まずクランチで腹直筋に効かせられる感覚を養っておくことが大切です。
シットアップもクランチも基本的な種目ですが、しっかりと効かせられるようになるには意識して練習する必要があります。ただ回数をこなすだけのトレーニングになってしまうと、シックスパックにはなりません。そのあたりの具体的な方法は『2週間で腹を割る! 4分鬼筋トレ』という本にも書いてありますので、そちらもご参照いただけますと幸いです。
岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学教授、博士(体育科学)、理学療法士、ボディビルダー。東京都立西高校卒、日本体育大学卒、同大学院修了、東京大学大学院単位取得後退学。日体大にて筋肉に関する研究と教育を行なっている。トップアスリートから一般の方までそれぞれに適した身体づくりを提案・指導しつつ、自らも身体づくりの究極の実践者としてボディビル競技への挑戦を続けている(2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝など)。2021年東京オリンピックでは、柔道全日本男子チーム体力強化部門長として史上最多5個の金メダル獲得に貢献。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として『ホンマでっか!?TV』など多くのメディアに出演。公式YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者約25万人(2022年4月現在)、『除脂肪メソッド』など著書は累計100万部を突破している。社会実装が重要と考えており、実践と学術研究から得られた実践的・科学的知見を実際に享受できる場として、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
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