Q.トレーニングの後、筋肉痛になったほうがいいのですか? 【バズーカ岡田にきけ!】




これからボディビルを始める初心者から、大会出場もあるベテランまで。あらゆるボディビルダーの悩みを骨格筋のエキスパートであるバズーカ岡田先生に、ズバリきいてしまう連載企画。今回は筋肉痛について。
※この記事は2017年に投稿した内容を、再編集してお届けするものとなります。

A.筋肉痛はプラス要素です。私もなります(笑)。

筋肉痛というのは、筋肉が壊されるような強い刺激が加わったときに起きる症状です。筋肉はトレーニングによって筋組織が破壊されて、それが治る際に超回復が起こり、筋肉がより強く太くなるもの(筋肥大)なので、筋肉をつけたいなら筋肉痛になることはプラスだと考えてください。

「普段からトレーニングをしていると筋肉痛にならない」と考えている人もいるようですが、しっかり筋肉に負荷をかけてトレーニングしていれば誰でもなります。私も筋肉痛になります(笑)。

もちろん、筋肉痛にならないレベルの軽い重量で行なうハイレップス(高回数)のトレーニング、パンプアップといって筋肉が張って膨らんでいるような状態になるトレーニングでも筋肥大は起こるというデータもあります。ただ、筋肥大の効率を最大化したいのであれば筋肉痛になるような刺激を含んだトレーニングをするべきだと思います。

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じつは、筋肉痛になりにくい筋肉というのも存在します。たとえば肩の三角筋はなかなか筋肉痛にはならない筋肉に力を入れた状態で筋肉がしっかり引き伸ばされるポジションまで伸ばしていくと筋肉痛になりやすいのですが、三角筋はストレッチすることが難しいので筋肉痛になりにくいんですね。

逆に筋肉をストレッチさせて、しっかりと負荷をかけられる人、トレーニングのうまい人は筋肉痛になりやすいといえます。筋肉の成長を最大化したいなら、筋肉痛になることはプラスのものだと思ってください。私はせっかくトレーニングしたのに、次の日筋肉痛になっていないと刺激が足りなかったのかと残念な気持ちになります。


岡田隆(おかだ・たかし)
1980年、愛知県出身。日本体育大学教授、博士(体育科学)、理学療法士、ボディビルダー。東京都立西高校卒、日本体育大学卒、同大学院修了、東京大学大学院単位取得後退学。日体大にて筋肉に関する研究と教育を行なっている。トップアスリートから一般の方までそれぞれに適した身体づくりを提案・指導しつつ、自らも身体づくりの究極の実践者としてボディビル競技への挑戦を続けている(2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝など)。2021年東京オリンピックでは、柔道全日本男子チーム体力強化部門長として史上最多5個の金メダル獲得に貢献。骨格筋評論家「バズーカ岡田」として『ホンマでっか!?TV』など多くのメディアに出演。公式YouTubeチャンネル「バズーカ岡田の筋トレラボ」は登録者約25万人(2022年4月現在)、『除脂肪メソッド』など著書は累計100万部を突破している。社会実装が重要と考えており、実践と学術研究から得られた実践的・科学的知見を実際に享受できる場として、パーソナルジム「STUDIO BAZOOKA」やボディケアサロン「ACTIVE RESET」を展開している。
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