【バズーカ岡田の筋肉事典・動画編】僧帽筋の筋力トレーニング




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背中の上部から中部の表層に広がる大きな筋肉で、上部、中部、下部の線維でそれぞれ働きが異なります。日常生活では上部線維の使用頻度が高く、頭と両腕を支えなければならないため肩こりの主な原因筋としても知られています。

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【僧帽筋】

物を持ち上げる時に働く他、スポーツでは相手を引きつける動作(レスリング、柔道など)、ボートのオールを引く動作、重量挙げなど幅広いシーンで重要な役割をはたす筋肉です。トレーニングの際は上部、中部、下部をしっかりイメージしながら、複数の種目でまんべんなく刺激を入れるのがポイントです。

<僧帽筋・上部>

・シュラッグ

手の甲を前に向けた状態でダンベルを持ち、首は前方に傾けます。腕を伸ばしたまま、肩を開きつつ首を後方に曲げていきます。この一連の動作の中で、ダンベルをやや上方に引きあげます(肩を開く際に手の甲が外側に向くように)。開いた肩と後頭部で、僧帽筋の上部を押し潰すイメージで行ないましょう。

<僧帽筋・中部>

・ベントオーバー・ロウイング

できるだけ上体を前傾させた姿勢で、バーベルをスタンバイ。胸を張り、肩甲骨を引き寄せるイメージで、バーベルを胸の方向に引き上げます。腰に負担がかかるため、バーベルの重量には注意が必要です。

<僧帽筋・中部>

・ケーブルロウイング

足で下半身を固定。腰を丸めず、胸を張って(肩甲骨を内側に寄せる)行なうと効果的に僧帽筋中部に刺激が入ります。また腰は丸めず猫背(上背だけを丸め、肩甲骨を開く)の状態で行なうと、広背筋の縦ラインに刺激を入れることができます。

<僧帽筋・下部>

・プローン・フロントレイズ

前述したように僧帽筋は上部、中部、下部にわけられ、それぞれが違う役割を担っています。肩甲骨を後ろに下げる動きには3部位とも関与しますが、下部はその他にも肩甲骨を下に引き下げる(下制)動きを持ちます。よって腕を挙げた状態から、さらに腕全体を上に持ち上げようとすると下部に強い刺激が入ります。

監修:岡田隆(日本体育大学教授/博士)、八角卓克(株式会社LIFE BUILDINGフィットネス総合研究所上席研究員)
実技モデル:三嶋教夫、柿夏芽、水沢充裕
撮影協力スタジオバズーカ