飽くなき挑戦心で、誰よりもかっこいい姿を全国で見せる【My Training Life/澁谷塁】




アスリートから一般のトレーニーまで、それぞれのトレーニングとの向き合い方を紹介する連載「My Training Life」。今回登場するのは、今年6月に行なわれたSBC hyogo03 でSBC部門 総合優勝を勝ち取った澁谷塁さん。SBCファイナルに向け、さらに肉体を磨き続ける彼のトレーニングライフに迫った。

現在はルネサンス住之江店でスタッフ兼パーソナルトレーナーとしての職務を全うする傍ら、Super Body Contestに向け、日々トレーニングを欠かさないという澁谷さん。彼が筋トレを始めるきっかけとなったのは、高校時代のほんの些細な出来事からだった。

「高校の修学旅行で沖縄に行って、水着を着る機会があったので、体を作らないといけないなと思い、自己流で筋トレを頑張りました。すると、周りの反応が思いのほか良くて、そこで「やればこんなに変わるんだ」という体が変わる楽しさを知って、筋トレにのめり込んだのと、トレーニングに関連した職に就きたいなと思い始めました」

体が変わる素晴らしさを実感した澁谷さんは、トレーナーという職業を志すも、なかなか一歩が踏み出せず、高校卒業と同時に工場に就職することに。しかし、一度目指した道への思いは捨てきれず、入社半年で転職活動をスタート。すると、念願叶って、フィットネスクラブにアルバイトとして内定を獲得したという。

「とあるフィットネスクラブでアルバイトとしてスタートをしたのが19歳の時です。就職して1年で正社員という手形を捨て、アルバイトとしてやっていくことになり、両親をはじめ、周りの人からもたくさん心配されました。でも、人生一度きり。後悔は絶対したくないなと思って、周りを気にせず思い切って飛び込みました」

トレーナーとしての経験はゼロでフィットネス業界に飛び込んだ澁谷さんですが、不安は一切なかったそうで、むしろ新しい世界踏み出した新鮮さと、自信に満ち溢れていた。

「先輩や同期の経験者に比べれば経験の差が歴然でした。そこのギャップを埋めるのにもすごく時間がかかるなと思いながらも、フィットネス業界で働ける嬉しさ、新鮮さが勝りました。あとは変な自信もありましたね(笑)。」

フィットネスクラブで働きながら、業務の一環として職場の施設を使用しながら本格的にトレーニングを始めた澁谷さん。23歳になる頃には新たな挑戦へと踏み出す。

「ベストボディジャパンが盛り上がりを見せ始めた頃に、丁度お客様とかに『出てみたら?』と勧められて、思い切って大会デビューをしました。初めて増量・減量して、自分なりに仕上げて大会に臨んだのですが、決勝にも行けず予選落ちになってしまいました。その時に僕の隣にいた方がグランプリを獲ったのですが、レベルが違い過ぎて、本当にへこみました(笑)」

悔しい敗戦からひどく落ち込み、そこから5年間ほどはコンテストに出場することは控えるようになったという澁谷さん。しかし、5年が経ち、大会出場への意欲が再び沸き始めたきっかけがSBCだった。

「ふとSNSを見たら、InstagramでSuper Body Contestが地元の兵庫県で開催されることを知って、これは参加しない訳にはいかないだろうと大会に向けて走り出しました。結局その大会には減量が間に合わず、出場は見送ったのですが、その2か月後の京都大会に出場しました(笑)。その大会のSBC部門、TREND部門に両方出場して、SBC部門で3位入賞することができました」

その後出場したSBC FINALではSBC部門で5位入賞。その時に、SBC部門一本で勝負するように意識し、トレーニング方法もガラッと変わったという。

「SBC部門を意識するようになってからは、サイズ感を意識するようになりました。体のバルクアップもそうですし、体のウエストまでのラインが逆三角形になるようなトレーニングにシフトチェンジしました。基本的に1日1部位をトレーニングするようにしているのですが、日によってもっと出来るなと思う日は部位を増やしてやっています。また、常に重量の更新、レップ数を1回でも多くすることも心掛けています。そして、狙った筋肉に刺激が行くようにすることも欠かせませんね」

SBC部門1本に絞り、トレーニングに励み始めた澁谷さんは、努力の甲斐あって、今年6月に開催されたSBC hyogo03 でSBC部門 総合優勝を獲得。この結果を踏まえ、チャンピオンとしてファイナルに出場することに。最後にファイナルに向けての抱負を聞いた。

「去年とは違い、兵庫大会のチャンピオンとして臨むので、まずは兵庫のレベル低くないぞって思われたくないので、逆にレベルの差を見せつけるくらいの意気込みと、部門優勝・オーバーオールを両方獲りに行く気持ちで全国を挑みたいです。誰よりもかっこいい姿を全国で見せられるように頑張ります」

一度は挫けそうになっても、コツコツと努力を重ね、また這い上がってくる粘り強さが澁谷さんの一番の強みなのかもしれない。兵庫県代表として全国で輝きを放てるかに注目だ。

写真提供/澁谷塁
取材・文/中野皓太

澁谷塁さんのInstagramはこちら
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