佐久間編集長のパーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.15 立川豊(Body Making Gym eight) 前編




VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。前回に引き続き、福岡編をお届け。「Body Making Gym eight」のトレーナーであり、ボディコンテストにも出場する、立川豊トレーナーの登場です。

立川豊トレーナーはパーソナルトレーナーとして働きながら、ボディコンテストにも出場しています。均整の取れた肉体の持ち主ですが、数年前までは体重が45㎏程度のガリガリだったというから驚きです。

 

「学生時代はとくに部活もやっていなくて、すごく華奢な体をしていて、体重は45㎏前後。いわゆるガリガリ体型でした(苦笑)。細い体にコンプレックスがあって、カッコイイ体になりたいと思って5年くらい前からトレーニングを始めました」

 

調理師専門学校を卒業して、調理師として仕事を始めたタイミングで一念発起。「脱・ガリガリの体→カッコイイ体」を目指して、はじめはYouTubeを見て自己流で筋トレを開始しました。学生時代に特別な運動をしていなかったにもかかわらず、立川さんはすぐにトレーニングの楽しさにハマりました。

 

「最初からトレーニングの楽しさに気づいて、どんどんのめり込んでいきました。筋トレを始めたのがちょうど就職したタイミングということもあって、12~14時間働いた後に深夜にジムでトレーニングをするという生活でした。最初はYouTubeを見ながら自己流で始めて、それからパーソナルトレーナーの方の指導を受けたりして、どんどん体が変わっていきました」

 

トレーニングはもちろん、増量、筋量アップのためには食べることも大事。元々、食が細かった立川さんにとっては、トレーニング以上に食べることがきつかったと言います。

 

「いっぱい食べなければと思って一食の量を多くしてしまうと、満腹状態が続いてしまうので結果的にあまり食べられない。だから1回の量は少なく回数を多く食べることを意識していました。また、自分は調理師なので、食材は鶏むね肉や卵だったとしても、味付けをアレンジして、飽きないように食べていました」

こうした努力の甲斐あって、トレーニング開始から半年で体重は50㎏まで増量。筋肉量が増えると食べられる量も増えていき、さらに半年後には60㎏までバルクアップすることに成功しました。現在では体重は75㎏を超え、約5年で30㎏増量したことになります。

 

その間にはボディコンテストへの出場も経験。こうしてトレーナーから学ぶうちに、自身がトレーナーになることを考えるようになり、調理師からパーソナルトレーナーへと転身します。

 

「調理師からトレーナーというと、まったくの異業種なのですが、自分は調理師になったタイミングでトレーニングを始めているので、調理師としてのキャリアとトレーニング歴が同じなんです。だから仕事としては別モノでも、知識がまったくないわけではないですし、そこまで異業種にいく感覚はなくて、すんなり入っていけました」

 

トレーナーに転身してまだ1年とキャリアは浅いものの、自身の経験が立川さんの武器となっています。自分が楽しくトレーニングをすることで継続できた経験から、お客様にはトレーニングを楽しんでもらうことを大事にしています。

 

「お客様に目的を達成してもらうことはもちろん、目的を達成した後もモチベーションを維持してトレーニングを続けてもらえるように常に考えています。そのためにはトレーニングが義務ではなく、楽しいからやっているという感覚になることが大事です。自宅で楽しくできるトレーニングをお伝えしたり、ストレスなくできる食事制限を伝えたりということもしています。また、お客様との連絡を密にすることで、いつでもお客様の状況を把握して、楽しくトレーニングしてもらえるように配慮しています。元々、自分はガリガリの体からスタートしているので、そういう経験も踏まえてお客様に寄り添っていきたいと思っています」

 

パーソナルトレーナーとしてお客様に寄り添うことを大事にしている立川さんは、「お客様の喜びが自分の喜びです」と言います。

 

「お客様の体が変わっていくのを見ると、食事を含めて頑張っていることを知っているので、すごく嬉しいです。体力がついて階段の上り下りが楽になったとか、そういった些細なことでも報告してもらえると嬉しいですし、お客様の喜びが自分の喜びなのかなと思います」

 

お客様にもっともっと喜んでもらい、自分自身が喜び、達成感を得るためには、さらに進化が必要なことも立川さんはわかっています。キャリアのあるトレーナーから学ぶこと、そしトレーナー業に還元するためにボディコンテストへの挑戦も続けていきます。

 

「機能改善やダイエット目的のお客様へのアドバイスはもちろん、自分がボディコンテストへの挑戦を続けて学んでいけば、ボディコンテストを目指す選手へのトレーニング指導もできるようになります。実際、ボディコンテストには過去に2回出場しています。今年の8月にベストボディに出場した際は、一昨年に初めて出たときよりも、水抜き、炭水化物のカット、脂質の調整などがうまくできるようになりました。体験しないとわからないこともあるので、自分で体験してそれを還元していけるようになりたいです。また、コンテストに出ると、参加者同士のつながりも増えて、いろいろな知識を得ることもできます。トレーナーとしてプラスになる面が多いと思いますし、最終的には何かしらの大会で日本一になりたいですね」

 

たくさんのお客様に喜んでもらうために、幅広い指導をできるトレーナーを目指すという立川さん。5年で30㎏の増量に成功したように、トレーナーとしての魅力も、キャリアとともに増大させていくことは間違いありません。

 

というわけで、今回はここまで。次回はトレーニング編をお届けします。

 

 

【トレーナーPROFILE】
立川豊(たつかわ・ゆたか)
1993年9月26日生まれ。福岡県出身。ガリガリの体を変えるべく、24歳からウエイトトレーニングを開始。およそ5年間のトレーニングで約30㎏のバルクアップに成功した。現在は「Body Making Gym eight」福間店のパーソナルトレーナーとして活動しながら、ボディコンテストにも挑戦している。

 

【店舗情報】
Body Making Gym eight
上人橋通り店〔住所〕福岡県福岡市中央区警固1丁目15番51号 305
平日 09:00~22:30(23:00閉館)
土・祝日 10:00~19:30(20:00)
※日曜休館日
福間店〔住所〕福岡県福津市中央2丁目23番5号
※24時間営業
〔スタッフ在住時間〕
平日   09:00~22:00
土・祝日 10:00~19:00
※第2・4月曜日、毎週日曜日は不在
※料金設定やコースはHPをご確認ください

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。