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ただ「デカい」ではなく「デカくてかっこいい」が理想。憧れは須山翔太郎のフリーポーズ【刈川啓志郎君インタビュー③:GKB応援団】




学生ボディビル、通称・学ボを盛り上げる連載「学ボ応援団(GKB応援団)」。今回は、ボディビルデビューイヤーながら今年の関東学生ボディビル選手権で優勝し、全日本学生ボディビル選手権では2位入賞を果たした刈川啓志郎君(学習院大学2年)にインタビュー。第第3回はボディビルに対するこだわりについて。

ステージで他を圧倒するようなかっこいい選手になりたい

――最近ではフィジーク人気も高まっていますが、最初からボディビルに決めていたのですか。

刈川 フィジークをやっている方に失礼な言い方にはなってしまうかもしれませんが、僕の中ではまったく考えていませんでした。僕自身は脚が太くてボディビル向きというのもありますが、やはり「ボディビルがかっこいい」という考えがあったので、一択でしたね。

――筋肉を見せるかっこよさならボディビルだと。

刈川 僕はステージに出てきて他を圧倒するような、感動させるような人がかっこいいと思っているんです。そういう面ではボディビルが、全体的に「ザ・男」という感じでかっこいいなと思いました。ジムで大きい人を見ても、ただ大きいだけでは「わあ、デカい」で終わると思います。でも、ステージ上で見るとそこに「かっこいい」がついてくる。「デカくてかっこいい」、それが僕の理想です。

全日本学生ボディビル選手権での刈川君(中央)

――ボディビルは減量も大変ですが、つらいと思ったことはありませんか。

刈川 減量がつらいのは当たり前だと思っていたので、やめたいとか思ったことはまったくないですね。最終的に日本一を目標にしているので、そのための長い道のりのひとつだと思っています。あとは理論を入れて、体験して、結果が得られるというのが好きです。例えば食材を変えたり、トレーニングを変えたりして自分の体の変化がどうなるかとか。

――ある意味、人体実験のような。

刈川 そうですね(笑)。減量はもちろん大変だし、有酸素とかもしなくてはいけないし、トレーニングで思うように力が出なくなってくるというのもありますが、僕はそれよりも体の変化を見るのが好きだったので、ストレスはまったくなかったです。基本的に増量期と減量期で食べるものがほぼ変わらず、米の量だけで調整しているのですが、停滞もほとんどなく、今年は大会6ヶ月前から減量を始めて結局18kg落としました。

――ボディビル1年目とは思えないような見事な絞りでした。減量で細くなった時に不安になることはありませんでしたか。

刈川 絞りに関しては、本当にみんなに褒めてもらえてうれしいです。減量は始めの2週間で水や塩が抜けて一気に1~2kg落ちると思いますが、その時は体がキュッとしぼんだ感じがあってちょっと焦りました。でも臼井さんに「初年度で絞り切れないやつは大会でもずっと絞り切れないから」と言われたので、筋量はギリギリ残れば良いかなと思ってやっていました。

須山さんをオマージュした「剛」のフリーポーズ

刈川君があこがれる須山翔太郎さん

――関東学生、全日本学生ともにベストポーザー賞を受賞。フリーポーズにはかなりこだわりはあるのでは。

刈川 JBBFの選手のDVDを見ている中で、当然、鈴木雅さんはもうみんなのあこがれという感じで好きでした。他にも好きな選手はいますが、中でも僕は、特に須山翔太郎さんが好きなんです。須山さんと言えばフリーポーズというのもあるので、僕もかなりこだわりがあります。

――具体的に、どんなところが好きですか?

刈川 単純に須山さんはフリーポーズがとても上手というのもありますが、「感動させられる」感じですね。プレアクションもかなり意識されているのではないかと。僕はとくに、2017年の日本選手権のフリーポーズが好きです。

――関東大会では乃木坂46の「シンクロニシティ」を使って「柔」のフリーポーズを、全日本では映画のサントラを使って「剛」とフリーポーズと使い分けていましたね。

刈川 もう大会の1ヶ月前くらいからフリーポーズの構成はずっと考えていました。僕的には、当然一番の勝負どころは全日本学生だと考えていたので、関東学生では完全に自分の好みでやりました。乃木坂が好きなんですよ(笑)。それで勝負の全日本学生では、中盤のバックダブルバイセップスからアブドミナルアンドサイまでの流れのところは、須山さんをオマージュさせてもらいながら構成させてもらいました。

――まさに、須山さんリスペクトですね(笑)。

刈川 ボディビルダーとしての体も好きですし、Instagramとかで発信される私生活を見ても、まさにカリスマという感じがしてかっこいいです。SNSではもう引退してしまうのかなという感じの投稿をしていましたが、今年の日本選手権大会も本当にかっこよかったですし、横に並んでみたいと思っているので、僕が上がっていくまでは引退しないでほしいですね。

――いずれは、「刈川君と言えばこのフリーポーズ」と言われるようになったらいいですね。

刈川 だと嬉しいですね。実は、ここぞという勝負どころでやろうとしているフリーポーズもある程度決めているんです。曲は決まっていて、締めの何秒かの流れのところまで。それを披露できるのはいつになるかわからないですが、楽しみにしていてください(笑)。

★最終回は今後の目標について

取材・文/シュー・ハヤシ
写真/木村雄大