佐久間編集長のパーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.18 山田太平(at ease)後編




VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。兵庫県尼崎市のパーソナルトレーニングジム「at ease(アットイーズ)」代表・山田太平トレーナーの後編は、実際のトレーニング編です。体の状態をチェックしながらトレーニングをしてもらいました。

山田さんがもっとも得意とするのは「トータルコンディショニング(パーソナルトレーニング&ボディケア)」。私の体の状態や使い方の特徴をチェックしながら、体の中心は安定させつつ、末端は動きやすくなるような体をつくっていきます。

 

まずは体の使い方をチェック。座った姿勢で上から体重をかけてくる山田さんを押し返すように力を入れます。私の場合、胸椎が落ちていて腕の力のみを使っているため、持ち上げることができません。仙骨→腰椎→胸椎と力を連動させて体幹で動かすようにすると、より力が入るようになります。

 

続いては立ち姿勢でのバランスチェック。両手で山田さんの指を握り、揺らしてくるのを耐えるのですが、簡単にバランスが崩れてしまいます。

いとも簡単にバランスが崩れてしまうのは、「積み木が崩れた状態で積み重なっている」ため。積み木が安定して積まれていれば、簡単には崩れないので、少しバランスを変えるだけで安定感が増します。この体の安定を生むために胸腰筋膜、つまり重力に対して働いてくれる筋肉を鍛えていきます。今回は単発のトレーニングのため、胸腰筋膜を狙って、仙骨の2番目を安定させるコンディショニングとなります。ターゲットの一つである広背筋を攻めるラットプルダウンを10回。

 

今度は足を動かしていきます。足を交互に20回上げて、次は太ももを前→横と動かして鼠径部を開いていきます。

続いてはバーを持って背中のストレッチ。鎖骨をくるくる回すイメージでバーを動かします。さらに回旋しながら体側も伸ばしていきます。

さらに背中のストレッチと合わせて股関節も伸ばします。鼠径部を引いて、鼠径部を前に出すという動きに加えて、脇腹も伸びてきます。

この段階で再度、足の動きをチェック。やや左足が上がりにくく、骨盤が後傾していて腸腰筋が硬くなっていることが予想されるため、左足を軽くしていきます。胸椎が落ちていると骨盤と胸郭の間の腹横筋が働きにくくなるので、胸を前に出しながらストレッチします。

しっかりストレッチをすると、びっくりするくらい足が上がりやすくなりました。

股関節に続いて今度は胸椎を広げます。いわゆる整体のバキバキというヤツです。

両肩と腰の両側の四隅がしっかり動くようになった結果、胸椎が前に出やすくなり、普通に立っていてもバランスが良くなった感覚があります。そして最初と同じように山田さんの指を両手で持ってのバランスチェックをすると、体の安定感が違いました。実際に自分の体に芯が通った印象があり、「崩れない」というのがわかります。

続いては腹横筋をターゲットに攻めていきます。横から見たときに脊柱のアーチをつくってくれるのが腹横筋です。まずはオーソドックスなプランクを45秒。

プランクの後は胸椎から体を起こして、曲げてきた足をキャッチ。10秒間伸ばします。

と、ここで山田さんから「肘の位置が気になる」と指摘が入ります。前へならえをしたときの肘の向きがニュートラルのポジションにないと言うのです。自分では今までまったく気にしたことがなかったのですが、本来は肘の裏側(前腕側)が上を向く形になるのですが、私は横を向いているのでボールペンを乗せると斜めになって落ちそうになります。

これは上腕骨が内旋していることが原因。上腕骨が内旋していると肩甲骨が外に出て背中が丸くなるので、バランスの良い姿勢とは言えません。上腕骨の位置を整えるために、今度はアンダーグリップにして肩幅で握ってラットプルダウンを行ないます。

上腕骨の内旋を整えたところで、続いては鼠径部を開いていきます。足幅を骨盤幅よりも足二つ半ほど開いてつま先は斜め45度、胸の前で合掌して背骨を立てたまま20秒揺らします。

同じスタンスからバリエーション。手をなるべく近くについて、右足を下げながら右の肩を床に近づけ、戻して反対側、左足を下げて左の肩を床に近づけます。

今度は胸椎を動かして可動域を出します。うつ伏せになって手はおでこの下に置き、足を閉じてヒザを90度に曲げて、胸椎を軸に足をサイドに20回倒します。

さらに胸椎から足を反対側に動かすスコーピオン。手を広げてかかとを肩甲骨のほうにもっていき、肩甲骨に手を入れていきます。

左右両方行ない、ヒザ立ちになって手を上げてみると、肩甲骨の可動域が出ていることを実感できます。とくに左肩は古傷があって普段は真っすぐ上がりづらいのですが、ストレッチの後は真っすぐ上がっています。

さらに股関節+胸椎を動かします。一方の足を下げて、反対側の腕を上げます。その際、胸から腕を上げていきます。立ち上がるときは前の足で踏んで立ち上がります。

重力に対して働く筋肉は、広背筋、腹横筋、そしてお尻と大腿四頭筋。すべてを整えていった結果、バランスが良くなっています。

 

最後はスクワットです。一度ぶら下がって広背筋を伸ばしてからシャフトを担ぎます。ラットプルダウンと同じく広背筋に刺激が入ったことにより、体が安定しやすい状態で担ぐことができて、何もしないときよりも軽く感じます。また、ヘソ下、眉間、ヘソ下、眉間と意識を変えることでも、運動動作がスムーズになります。

重力に対して働きやすい筋肉に刺激を入れていく、体のバランスを整えていったことで、トレーニング前と比べると、足の動き、肩の動きが格段に良くなりました。今までまったく気にしたことがなかった姿勢や重心の位置、体の使い方を“整える”ことは非常に大事だなと感じました。トレーニングの後はとにかく体が軽く、若返った気分でした。

 

というわけで、今回はここまで。山田さん、ありがとうございました。

 

【トレーナーPROFILE】
山田太平(やまだ・たいへい)
at ease代表。2008年に2人のトレーナーで「at ease」を設立。キッズ、一般、アスリート、高齢者の方まで幅広く、トレーニング指導、ケアを担当する。プロゴルファー、プロボクサー、ミスユニバースファイナリストなどのトータルコンディショニングも担当。デイサービスぱなさんぶるにおいて運動療法、また職員の研修講師としても活動している。
★資格=NSCA CPTパーソナルトレーナー、プロボクシングⅭ級ライセンス

 

【店舗情報】
パーソナルトレーニング「at ease」
住所:尼崎市尾浜町3-31-13
営業時間:月~土 10:00~22:00 日・祝 10:00~20:00 ※年中無休(年末年始・夏季休暇を除く)
パーソナル料金=11,000円(60分)※その他のトレーナーは8,000円(60分)
【2カ月まとめてお支払いの場合】
★月4回コース=56,000円(1回あたり7,000円)
★月8回コース=88,000円(1回あたり5,500円)
ボディケア料金=6,600円(60分)、3,300円(30分)
※その他のコースはHP参照

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。