Super Body Contest(SBC)の決勝大会となる『SBC 2022 FINAL』が、12/10(土)に埼玉・サンシティ越谷にて開催された。全国各地で行なわれてきた計13の予選大会の上位入賞者が集う日本一決定戦であり、各カテゴリーで非常にハイレベルな熱戦を展開。FINALらしい盛大な盛り上がりを見せた。
「今回は納得できるポージングができたと思います」
そう話すのは、今年からスタートしたモノキニ着用カテゴリ―「SBC MONOKINI」で総合優勝を獲得した長谷川由稀だ。今年5月にコンテストデビューを果たしたルーキーながら、埼玉大会、兵庫大会、愛知大会の3大会のこのカテゴリーで頂点に立ってきた。しかし愛知大会後には、「ポージングの軸がずれてしまい……」と、優勝したにもかからわず、最初に出てきたのは反省の弁であった。
大会後に話を聞きにいくと、いつもキュートさを見せつつ大笑いしながら振り返る彼女だが、実はステージに対してとてつもないこだわりを持っている。その一つが、この日の衣装。予選審査ではネイビー、決勝審査ではベルベットのモノキニを着用していたのだ。予選と決勝でわざわざモノキニを着替えて臨む選手は、全大会を通してもおそらく彼女だけであろう。その真意を聞いてみた。
「静岡大会と兵庫大会ではベルベットで出場して、愛知大会も出場するとなった時に、毎回同じだと審査員の方もつまらないだろうなと思い、思い切ってネイビーも購入して出場しました。どちらも好評でしたが、やはり私のイメージ的にベルベットのイメージが強かったので予選はネイビーで、決勝にベルベットにもっていきました!」
SBCはエンターテイメント性も求める大会であり、観客に向けたパフォーマンスでアピールする選手は多くいるが、「審査員の方も」と話したのは彼女が初めてだ。ストイックにつくり上げたボディやポージングだけではなく、そういった姿勢が人の心を動かし、このような結果につながったのだろう。
「実は予選、決勝、Champion of the show(総合優勝決定戦)でピアスも変えていたんです。少しでも見ている方が、『なんか印象変わった?』って楽しんで見てもらえたらという思いもありました。自分自身が楽しむのももちろんですけど、審査する側もずっと座って選手を見てやはり大変だと思うので、こういう変化はオッ!となるかなと思いました」
晴れてSBCの初代モノキニ女王となった彼女だが、まだ来年の大会出場は未定とのこと。
「今年は、ずっと減量していましたね。だから、来年はたくさん食べてたぶん太ります(笑)。そして、もっとムキムキになります!」
そう宣言して地元愛知に戻った彼女は大会数日後、「やっぱトレーニングが大好きだ」とSNSで投稿。自身の好きなボディをこれからも追い求めていくだろう。
取材・文・写真/木村雄大