「やめたから体型が乱れるのはカッコ悪い」。自衛隊OBクラスの栄冠は、己を磨き続ける山田明の手に【自衛隊プレミアムボディ2022】




自衛隊員および防衛大学生のみがエントリー可能なことが特徴な、第6回自衛隊プレミアムボディ2022が12月10日(土)ホテルスプリングス幕張にて開催された。今大会で注目を集めたのが、新設されたOBクラスとレディースクラスの存在だ。幅広い層の隊員が出場可能となったことで、より活気を増した闘いが繰り広げられた。

OBクラスは、自衛官を引退した隊員が出場可能となっているクラス。3名のOB隊員がエントリーし、熱戦の末に山田明隊員が頂点に立った。山田隊員が自衛官を引退したのは約5年前のことだったが、引退後も鍛錬を続けて肉体を維持してきたという。

「現役の時は自分なりに節制して、恥ずかしくないような状態をつくってきました。だからこそ、やめたからと言って体型が乱れてしまうのはカッコ悪いと思ったんです。自衛隊プレミアムボディには第1回、第2回と出場していたので、体づくりの目標をつくるためにも今回のOBクラスに出場することにしました」

大会に向けてトレーニングを重ね、迎えた本番。大会出場経験があるとはいえ、OBクラスに挑んだ他の2名もしっかりと体を仕上げており、気の抜けないステージとなった。しかし山田隊員は貫禄あるステージングで観客を魅了すると、見事にOBクラスの頂点に立った。

「トレーニングは嘘をつかないのでやりがいがあります。やった分はいつか返ってきますし、やらなければ体が変わることはありません。単純明快ですけど、それを続けることが一番難しい。だからこそ挑戦を続けたいと思いますね」

トレーニングへの思いを語りながら、今大会のエントリーは刺激になったと話す山田隊員。自衛隊プレミアムボディに挑み続けるのは、自衛隊への愛が根底にあるのかもしれない。

「今回、新たな刺激を現役自衛官からもらったので、もっともっと鍛えたいです。同窓会のようにOBの人たちとまた会えるのを楽しみに、これからもがんばっていきたいと思います」

自分に厳しく、体を磨き続ける山田隊員。今後の活躍からも目が離せない。

取材・文・写真/森本雄大