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パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)Vol.21 中村藍 前編【佐久間編集長コラム「週刊VITUP!」第247回】

VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。今回登場するのは、「ゴールドジムジャパンカップ2022」ウーマンレギンスフィットネス163㎝超級で優勝を飾った中村藍トレーナー。前編では“腹筋職人”の異名を持つ、中村トレーナーの歩みに迫ります。

キレイに割れた腹筋の美しさとまぶしいばかりの笑顔。ステージ上の中村藍トレーナーの姿は、自信がみなぎっているように見えます。ところが彼女は心配性で自分に自信を持てないタイプだと言います。そんな自信のない自分を変えるきっかけがトレーニングでした。

 

3歳から水泳を始めて大学卒業まで約20年間、競技に打ち込んできた中村さんは、関東インカレで優勝を飾るなど、アスリートとして活躍してきました。競技は大学で引退し、卒業後は一般企業に就職。営業職として働いているなか、「ちょっと太りすぎじゃない?」と指摘を受けたことで最初の転機が訪れます。

 

「大学4年の9月に最後の大会が終わって、引退してからは一切泳ぐこともなく、他に運動することもなくて、ダラダラとしていたら、一気に太ってしまったんです。周りの人からも『太りすぎ』と言われて、これはまずいなと思ってジムに行くことにしました」

 

本格的なジム通いは初めてだったとはいえ、学生時代にウエイトトレーニングの経験もあり、水泳で鍛えてきたベースがあるため、トレーニングを始めると成果はしっかりとあらわれました。

 

「周りの人に教えてもらったり、自分で調べたりして、トレーニングをどんどん覚えていくと、体も変わっていくし、痩せるし、改めて運動は楽しいなって実感しました」

 

トレーニングで体型が変わり、改めて運動することの楽しさや大切さを知り、会社務めをしながらトレーニングに取り組む日々を過ごしていましたが、転職を機にどん底を経験することになります。

 

「転職をしてから、いろいろなことがうまくいかなくて、心も体もボロボロになってしまいました。自分に自信をなくして筋トレもしなくなってしまい、『私は何もできない人間なんだ』と落ちてしまった時期があったんです。そんなどん底から少し落ち着いてきたときに、このままではいけない、自分自身を変えたいと思いました。自分を変えられる何かがほしいと考えたときに、頭に浮かんだのが筋トレだったんです。もう1回真剣に取り組んでみようと思って、週7、週8くらいのペースでジムに行きました。ひたすらトレーニングをしていたら、体がガラッと変わって、そうすると気持ちにも少し余裕が出てきて、少しポジティブになれたんです」

 

トレーニングによって心と体が変化すると、新たな転機がやってきます。2020年、コロナ禍でジムの運営形態に変化も見られるなか、専用アプリとつなげることで、配信でトレーニングを受けられるオンラインジム「SIXPAD HOME GYM」がスタート。SNSでこのインストラクター募集の告知を目にしたことで、次なる一歩が動き始めます。

 

「フィットネスを仕事にするのはどうかな……と思って悩んでいて、家族に相談したら『応募するのはタダだから、やってみてから決めたら?』と背中を押してもらいました」

 

結果、見事オーディションに合格してSIXPAD HOME GYMのインストラクターとなり、これまでは自分に自信をつけるために行なってきたトレーニングが、中村さんの仕事になりました。人に教えるのは初めての経験で、音楽に合わせながらの運動も得意ではなかったものの、経験を積むうちにレッスンはスムーズになり、「自分にもできる」という自信を得ること成功しました。

「2020年は自分の人生がガラッと変わった1年でした。翌年、2021年になって、すごく良かった前年のような1年にするにはどうしたらいいかを考えました。自分にもっと自信を持つために新しいことに挑戦したかったんです。そんなときにウーマンズレギンスが始まると知って、これだったら肌の露出も少ないし、自分にもできるかなと思ってチャレンジしました」

 

中村さんは21年2月のマッスルゲート新人戦に出場。コンテストデビューにして、ウーマンズレギンスの初代女王となります。時を同じく、21年よりパーソナルトレーナーとしての活動も開始し、さらに自分磨きを続けていきます。2022年には、より筋量が評価されるウーマンズレギンスフィットネスに挑戦し、「ゴールドジムジャパンカップ2022」で、日本一に輝きました。

 

「去年、一昨年と本当に良い年でしたが、現状維持でいいと思ったら衰退してしまいます。自分の体が進化していくこともそうですし、お客様に提供していくものも成長していかないといけません。フィットネスのことを発信していく身として、誰かのきっかけになれたらと思っています」

 

「誰かのきっかけになりたい」。この思いが現在の中村さんの一番の原動力となっています。自分自身、悩んで落ち込んで自信をなくした経験があり、それは辛い経験ではあったけど、だからこそ同じ悩みを抱える人たちの力になれる。トレーニングによって自分が変わることができたから、それを発信していきたいと考えているのです。

 

「レギンスに出場した後、記事で取り上げていただいたりしたことで、私のことを知ってくれる人が増えました。DMもいただくことが増えて、自分がチャレンジしたことが、誰かが新しいことに挑戦するためのきっかけになれているのがすごく嬉しいです。自分がもっと成長して、いろいろなことに挑戦していって、その姿を見ていただいて、誰かが変わるきっかけになりたいです」

自分自身が変わり、成長して自信をつけていくこと、そして周囲の人が変わるきっかけ、勇気を持つきっかけになるために、中村さんのチャレンジの日々は続いていきます。

 

 

というわけで今回はここまで。次回は実際のパーソナルトレーニングの模様をお届けします。

 

【トレーナーPROFILE】
中村 藍(なかむら・あい)
3歳から約20年間水泳に取り組み、日本選手権出場や関東インカレ優勝などの実績を残す。2020年よりSIXPAD HOME GYMのインストラクターとなり、翌2021年よりパーソナルトレーナーとしての活動を開始。2021年のマッスルゲート新人戦ウーマンレギンスで優勝を飾ると、ゴールドジムジャパンカップでは準優勝。2022年はゴールドジムジャパンカップのウーマンレギンスフィットネスで見事に優勝を飾った。

 

【パーソナル情報】
ベルジム草加谷塚・ベルスポ花畑:60分 7,700円
六本木・表参道・渋谷・新宿:60分 9,000円~(※表参道・渋谷・新宿エリアでのパーソナルは女性のみとなります)
中村藍 Instagram
中村藍 Twitter

 

佐久間一彦(さくま・かずひこ)
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。