プロテインドリンクやプロテインバーなどを手にしたことがあるトレーニーの方も多いのではないでしょうか。今回は、粉からシェイクしなくても手軽にどこでもタンパク質を摂取できる、まさに時間も手間もかからない新形態の高タンパク食について桑原さんに解説してもらいました。
最近はコンビニやスーパーでも、簡単にプロテイン飲料や高タンパク食を買えるようになってきました。以前であれば出張の際にはプロテインを別の容器に入れ替えて携帯したり、新幹線の中で人目を気にしながらこそこそとシェーカーでプロテインを飲んだりしていた事が懐かしく感じます(笑)。プロテインをシェイクして飲むには若干及ばないものの、タンパク質が10~15g程度含まれているドリンクがジュース感覚で買えるのは、トレーニー達にとっては画期的な事ではないでしょうか。
プロテインバーも、高タンパクにするとパサついて美味しくないという理由から、以前はプロテインと銘打っていてもほんの数グラムしか入っていないか、外国産のものだと高タンパクではあるものの、パサつきを誤魔化すために高脂質であったり単糖類がどっさりといったアイテムだらけでした。今ではおやつ感覚で美味しく食べられる高タンパクのプロテインバーが各社から発売されていますから、ドリンクと合わせればプロテインをシェイクして飲むのに匹敵します。
またタンパク質の内容も、単に高タンパクというだけではなく、アミノ酸スコア100の原料を使っての高タンパクですので、まさに体内での利用度も無駄のない摂取となります。これは、健康意識の高まりに伴ってプロテインというものがより市民権を得てきた証ではないかと思うのですが、ドリンクやプロテインバーではないもののこのブームのきっかけを作ったのは、コンビニで発売されたサラダチキンではないかと思っています。
究極の高タンパク低脂質を具現化した商品で、タンパク質も20g以上摂れますから、オニギリ+サラダチキン+野菜ジュースで、立派な完成度の高い食事が完成してしまいます。個人的には一時期サラダチキンにはまりすぎて、その反動からか飽きがきてしまっているのが悩みの種ですが、ドリンクやバーといった新しい形態の高タンパク食(飲料)の登場によってますます食環境は便利になっていると思います。
桑原弘樹(くわばら・ひろき)
1961年4月6日生まれ。1984年立教大学を卒業後、江崎グリコ株式会社に入社。開発、経営企画などを経て、サプリメント事業を立ち上げ、16年以上にわたってスポーツサプリメントの企画・開発に携わる。現在は桑原塾を主宰。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム開発担当)。また、国内外で活躍する数多くのトップアスリートに対して、サプリメント活用を取り入れた独自のコンディショニング指導を行ない、Tarzan(マガジンハウス)など各種スポーツ誌の企画監修や執筆、幅広いテーマでの講演会など多方面で活躍中。著書に「サプリメントまるわかり大事典」(ベースボールマガジン社)、「私は15キロ痩せるのも太るのも簡単だ!クワバラ式体重管理メソッド」(講談社)、「サプリメント健康バイブル」(学研)などがある。プロフィール写真のタンクトップにある300/365の文字は、年間365日あるうち300回のワークアウトを推奨した活動の総称となっている。300日ではなく300回であることがポイントで、1日2回のワークアウトでも可。決して低くはないハードルだが、あえて高めの目標設定をすることで肉体の進化が約束されると桑原塾は考え、実践している。