ただ鍛えてもNG? 本格競技から学ぶ、かっこいいマッチョとは【コンテスト審査員が解説】




マッチョな体にあこがれを抱く男性は多いことでしょう。しかし、いざ筋トレを始めてみると部位ごとのバランスが偏るなど、目指す体に思うように近づけない……。理想の体をつくるためには、部位ごとのバランスや絞り方など、かっこいい体の基準を正しく知ることが必要なのではないでしょうか。

そこで今回は、日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)で専務理事、競技ルール委員会委員⾧、広報委員会委員長を務める辻本俊子さんにお話を伺い、「かっこいいマッチョとは?」というテーマを競技目線から語っていただきました。

かっこいいマッチョのポイントは、ずばりバランス

競技だから特別ではなく、ボディビルダーの体のかっこよさは、一般の方が鍛える際にも基準になると思います。まずかっこいいマッチョというと、体のバランスが取れていることが条件ではないでしょうか。上半身はいわゆる逆三角形で、下半身の筋肉もバランスよく鍛えられているといいですね。この全身のバランスというのは、競技を審査する上でも一番のポイントになります。

その一歩先にいくと、肩や脚のラインや腹筋など、発達した筋肉に少し丸みが出てくるとなおいいです。フラットで直線的な体ではなくて、丸みが出た立体的な体ということです。

加えて、無駄な脂肪をどれだけきれいに落とすことができたか。脂肪を落とすことによって筋肉のメリハリ感がはっきり出てくるので、そこが重要かなと思います。

上記の点がまず前提としてあり、そこから男性競技は細身でスタイリッシュな体を競うメンズフィジークと、筋量や大きさ重視のボディビルに分けられます。競技によって若干見るポイントが変わるのです。

フィジークに関しては逆三角形の体型で、肩の張り出し感と丸みがあるか、ミッドセクション(腹筋)がくっきり見えているかという点、あとは姿勢ですね。猫背だったりするとポーズが決まらないので大切です。全身トータルでの審査になるので、髪型や表情なども合わせて評価します。ボディビルに関しては、筋肉全体の大きさとハードさで評価していきます。

(左) 2022年の男子日本ボディビル選手権大会で優勝をはたした相澤隼人選手。(右) JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS 2022、メンズフィジーク王者の伊吹主税選手

トレーニング初心者の方が鍛えるというと、まずは胸や腕など、鍛えやすくて目立つ部位を優先的に取り組んでしまうかもしれません。ですが実際はバランスが重要で、一部だけを鍛えてもどこか不格好な体ができてしまうでしょう。全身をバランスよく鍛える意識を持つことが、かっこいいマッチョへの第一歩です。

◆次回は、全身の具体的なバランスについて


辻本俊子(つじもと・としこ)

JBBF(公益社団法人 日本ボディビル・フィットネス連盟)にて専務理事、競技ルール委員会委員⾧、広報委員会委員長を務める。第1回東京クラス別ボディビル選手権46kg級優勝、第5回東京ボディビル選手権大会ミスの部優勝、社会人ボディビル選手権大会マッスルの部優勝、日本クラス別ボディビル選手権大会52kg級優勝、日本ボディビル選手権大会第10回女子の部優勝、ワールドゲームス(オランダハーグ)52kg級7位などの実績を持つ。

取材・文/森本雄大
写真/木村雄大