女性はまず下半身から! メンタル重視でOK【ダンシーあずさのボディメイク入門#1】




どんなに美ボディを誇るトップ選手でも、初めは誰もがトレーニング初心者です。ここでは、ビキニフィットネスで2022年のIFBB世界フィットネス選手権3位に輝いたダンシーさんに「ボディメイク入門」についての話を聞いていきます。今回は参考として、ダンシーさんが日頃行なっているトレーニングについて。

まずは取り組める目標をクリアして、自分を褒めていく

――ダンシーさんは日頃、どのようにトレーニングを行なっているのでしょうか。

「メニューは基本的に、全身を背中・下半身・肩、胸の3分割にしてやっています。腕や他の部位はやっていないですね」

――筋トレ初心者の女性であれば、まずどこから鍛えたほうがいいですか。

「女性であれば、全身で一番筋肉量が多い、下半身から鍛えていくのがいいと思います。中でもお尻は、悩んでいない女性がいないくらいの部位なので、取り組めるといいですね」

――下半身から鍛えることによるメリットは?

「筋肉量が増えることによって、代謝がよくなるメリットがあります。そのため、痩せやすい体質へと改善をするには、筋肉量が多い下半身を鍛えたほうが上半身を一生懸命鍛えるより早いということです。ウエストも多くの女性が気になる部分だと思いますが、細くする方法のほとんどが、食事制限によるものになりがちです。ですから、トレーニングという目線で言ったら下半身から始めるのがいいですね」

――下半身のメニューは、何種類くらい行なえばいいでしょうか。

「できれば、ひとつの部位に対していろいろな刺激を入れたほうが高い効果が得られるので、お尻3種目、脚3種目くらい行なうことをおすすめします。お尻と脚はセットで効いてしまうので、可能であれば4~5種目がいいです。回数はアップを含めて、10回×4~5セットを1種目に対してできるといいでしょう。このくらいのトレーニングであれば、約1時間あれば終えられると思います」

――お尻を鍛えるメニューで、おすすめのものがあれば教えてください。

「専用マシンをジムではよく見かけますが、ヒップスラストは効かせ方が難しいので、初心者にはあまりおすすめしません。まずは基本的なスクワットから行なうといいと思います。スクワット、ブルガリアンスクワット、ルーマニアンデッドリフトなどがいいですね。マシンを使った尻トレであれば、アブダクションやキックバックもおすすめです」

――ダンシーさんがトレーニングを始めた当時も、下半身から着手しましたか。

「はい。私も最初は下半身に重点を置いていましたが、BIG3を鍛えるのが好きだったので、スクワット、デッドリフト、ベンチプレスもよくやっていましたね。最初は自分が変えたいと思う部位、興味がある部位だけでいいです。自分が変えたいなと思う部分から取り組んでいけば、自ずと全身が気になってくるので、最終的に細部も鍛えるようになると思います」

――ちなみにジム通いのペースは?

「私は週に4~5回ですね。週に必ず2回はオフを入れていて、もし体が疲れていたらトレーニングを3回に減らすようにしています。先ほどお伝えした3分割で言うと、どこかの部位が2回まわってくる形です」

――これから筋トレしたい女性であれば、どのようなペースをおすすめしますか。

「週2回からジムに行って、各日を上半身・下半身に分けてトレーニングするのが一番継続しやすいと思います。最初から週に3回、4回と行こうとすると結局続かないですし、そうすると自分を褒めてあげるのが難しいですよね。4回行かないといけないのに2回しか行けなかったと思うよりは、もともと2回行けばいいことにしておいて、それをクリアしていくのがおすすめです。週2回で余裕が出てきたら、1回増やして3回にするといった考え方のほうが、メンタル的にもいいと思います」

◆次回は、体づくりに欠かせない食事について

取材・文/森本雄大
写真提供/ダンシーあずさ


ダンシーあずさ
1990年5月11日生まれ。大学卒業後、2015年にスペインへの留学を機にトレーニングを始め、2017年からはビキニフィットネスに挑戦する。選手としてトップ戦線を走りつつ、現在はパーソナルトレーナー、ポージングコーチとしても活動中。
【主な戦績】
<2018~2022年>
オールジャパンフィットネスチャンピオンシップス ビキニフィットネス163cm以下級 優勝
<2019・2021・2022年>
JBBF FITNESS JAPAN GRAND CHAMPIONSHIPS ビキニフィットネス 2位
<2022年>
IFBB世界フィットネス選手権 ビキニ 160 cm以下級 3位