残業、2日酔いの日々から一変。コスメOLを変えた筋トレ時間術




筋トレをしたいけど時間がない! そう頭を抱えている人も多いのではないだろうか。1日24時間という限られた時間の中で、仕事にプライベート、筋トレをこなす――。そんな充実した日々を送る方法を紹介すべく、社会人競技者たちの時間術に迫る本企画。今回はボディコンテストで活躍する、化粧品インストラクターの古田真美さんに話を聞いた。

ポイントはずばり、優先順位と効率

美しく磨かれた健康美を競うSuper Body Contest(SBC)の舞台に立つ古田真美さん。昨年のSBC FINAL(全国大会決勝)でクラス優勝と、活躍を見せている彼女の職業は化粧品インストラクターだ。

社歴はすでに12年。接客やサロンワーク研修などを行なう部署に務める古田さんは、全国出張も伴う多忙な日々を送っている。今でこそ仕事、筋トレ、プライベートを両立している古田さんだが、当時はそうはいかなかったと振り返る。

「以前は定時に仕事が終わらず、21時近くまで残業することもありました。それに週5くらいで飲みに行くので、ベロベロになって本も読めないし、朝もギリギリまで寝て気持ち悪いみたいな(笑)。そうなると当然、仕事も終わらないんですよね。今は飲みに行っていた時間が筋トレに変わったので、かなり健康的なライフスタイルに変わりました」

そんな彼女が、コロナ禍で体重が増えたことでトレーニングをしようと決意。試行錯誤を繰り返し、徐々に状況を変えていったのだ。そんな彼女が一番大切にしているのは、“優先順位の付け方”なのだという。

「前はやらなくてもいいタスクをやっていて、自分で仕事をややこしくしていたと思います。『これをやったら本当に数字につながるのかな』『これは必要なのかな』というのを考えて、やらない仕事を決めていきました。すると徐々に、残業が減っていきました」

仕事の効率が上がったことで、少しずつ筋トレに費やせる時間が増えていった。そしてその優先順位は、筋トレでも意識することが大切だという。

「仕事だけでなく、筋トレでも優先順位をつけつつ、効率を考えるようにしています。たとえば腹筋をするにしても、シットアップよりも体幹にも効くプランクを選ぶとか、限られた時間で成果が上がるトレーニングを心がけています。あとはとにかく背中、お尻、ハムストリングスなど、大きい筋肉から鍛えることを大切にしています」

コンテストシーズンになると週5日でジム通い。平日は朝に30分間の有酸素運動、夜は約1時間のウエイトトレーニングというのがルーティンだ。休日は2~3時間を確保し、ストレッチや筋膜リリース、有酸素運動などを実施。平日は短時間で集中して行なうことが、効率化のコツとのことだ。

さまざまな方法で時間を捻出してきた古田さんだが、一番大きかったポイントを問うと「絶対に筋トレをすると決めたこと」だと話してくれた。「時間ができたからやる」ではなく「やりたいことをするためにがんばる」。その好循環をまわす努力をすることこそ、大前提としての心構えなのかもしれない。

「仕事でいろいろ考えた時も、逆にジムにいたほうがすっきりして、悩んでも仕方ないと思えるようになりました。前向きになりましたし、健康的な生活を送ることができるようになったと思います。ぜひみんな筋トレしてほしいですね」

多忙な彼女を一変させた意識改革。筋トレと仕事の両立を目指したい方は、ぜひ挑戦してみてはいかがだろうか。

取材・文/森本雄大
写真/木村雄大、森本雄大

◆【フォト】古田さんがコンテストで見せた美ボディ