筋肉を追求して圧倒的な存在になりたい。サマスタのトップをつかむための探求の旅【My Training Life/近藤孝仁】




アスリートから一般のトレーニーまで、それぞれのトレーニングとの向き合い方を紹介する連載「My Training Life」。今回登場するのは、4月の『SUMMER STYLE AWARD 2023 SPRING CUP』から新たにスタートしたCLASSIC SPORTS部門で優勝を勝ち取った近藤孝仁さん。2021年の『JAPAN PRO GRAND PRIX』 のSPORTS MODEL部門では惜しくも準優勝という結果に終わるも、今年はさらなる成長を遂げ躍進を誓う。飽くなき挑戦を続ける彼のトレーニングライフに迫る。

筋トレはあくまで趣味の一環だったという近藤さんは、SUMMER STYLE AWARDに出場した友人の姿を見たことがきっかけで、一気にコンテスト出場を目指すようになったという。

「『ステージでポージングしているのは、普段見ているあいつじゃない』と錯覚するくらい、輝いて見えたんですよね。カッコいい友人の姿を見て、じゃあ自分もやってみようかなと興味が湧いて出場するようになりました」

初めて出場したのは2020年の埼玉大会のSPORTS MODEL部門。慣れない減量とポージングに苦戦しながらも、持ち前のサイズと体のキレを披露し、見事に総合優勝を獲得。SSA PRO資格も手にし、次のステージとなるプロ戦へと歩みを進めたが、2021年の『JAPAN PRO GRAND PRIX』のSPORTS MODEL部門では準優勝という結果に終わった。

「サマスタ最高峰の舞台で準優勝という結果をいただけたことはうれしかったです。ただ日本一にこだわってきた自分にとっては、あまりにも悔しい結果でした。しかし、優勝された方との差は80点。その差を埋めるためにどうすればいいかを試行錯誤の日々が始まるということに関しては、少しだけワクワクしていたように思います」

悔しい結果に終わった大会から約1年半。今年度より新たに設けられたCLASSIC SPORTS部門という、これまで挑んできたSPORTS MODEL部門よりさらにサイズが求められるカテゴリーに挑戦。SPORTS MODELに挑戦した時とは違う調整方法には苦戦をしたが、一昨年のリベンジへの第一歩となる優勝を勝ち取った。

「減量をしながらも重量を落とさないことはSPORTS MODELに出場していた時も意識していたのですが、その時よりもむしろ重量を上げていくような意識で臨んだので、そのあたりの調整は非常に苦労しました。仕上がりは万全とは言えなかったのですが、今後の糧になる大会だったと思います」

SUMMER STYLE AWARDのプロ戦で優勝をつかむという目標に向け、険しい道を歩んでいるようにみえるが、近藤さん自身はトレーニングに対するつらさは全く感じていないという。

「自分にとってトレーニングは生活の一部なので、『つらい』という感覚は1mmもありません。むしろトレーニングはやればやるほど結果がついてくるので、単純なようで奥が深い。今後もどんどん探求していきたいです。そして『圧倒的存在』として、新設されたCLASSIC SPORTS部門を引っ張っていける選手であり続けたいですね」

取材・文/中野皓太
写真/森本雄大