異色の経歴を持つ経営者、筋トレとの出会いは「おいで」の一言




大阪・メイシアターにて開催された、SUMMER STYLE AWARD『大阪予選&ROOKIE CHALLENGE CUP』(7月2日開催)。ボディコンテスト参戦3年目でSurf model部門2位に輝いた谷口博輝は、清々しい表情でインタビューに応じてくれた。舞台上では並みいるライバルの前で、堂々たるパフォーマンスを披露した。

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現在32歳。学生時代は水泳とストリートダンスという異色の組み合わせでスポーツを楽しんでいた。中学までは水泳部、高校では部活には入らずストリートダンスにハマっていたが、社会人になってからはスポーツとは距離を置いていたという。そんな彼がトレーニングに目覚めたのは、先輩のジム開業がきっかけだった。

「3年ほど前でしたね。先輩から『おいで』って軽いノリで誘われて(笑)」

三十路を前にして、「そろそろ体を動かしたほうがいいかな」と思っていた矢先のタイミング。これも縁だと思い入会したのがすべての始まりだった。当時は本人いわく「ガリガリ」の体。とはいえ、マッチョな体にあこがれてジム通いを始めたわけでなく、当初はただ軽く体を動かそうと思っていただけだった。

ボディコンテストへの誘いがあったことについて「やっぱりポテンシャルがあるように見えたんですかね。一応水泳部では優勝とかしていたんで」と彼は自己分析する。通い始めたジムは24時間制のパーソナルジム。熱心にトレーニングに励む姿に、彼を誘ったジムの経営者である先輩も何かを感じたのだろう。

一方の彼も軽い気持ちで入ったジムでのトレーニングが次第に楽しくなり、のめりこみ始めていたところに、ボディコンテストという「登るべき山」が現われたのだ。

「やっぱり鏡で体を見た時、思うんですよ『いいな』って。トレーニングを始めて3、4か月したときにガラッと体が変わってくるんですよ。それくらい劇的に変わってくるんです」と彼は筋トレの魅力を語る。

目標ができると生活も変わった。彼の場合、課題は減量ではなく増量だった。トレーナーの教えに従い、食べる量と回数を増やした結果、ガリガリだった体はマッチョへと変貌した。

「もともとはやせ型であまり食べられないし、食べてもなかなか太らなかったんですけど、10kg増えました。大会前には、そこから絞っていくイメージですね」

アルコールは普段はたしなむものの、大会前はいっさい口にしないという。

「酒は別にあってもなくてもどっちでもいいって感じですね。誘われたら飲みにも行きますよ」

ちなみに谷口の職業は経営者。立場上、酒宴も仕事の内という日常の中、ボディメイクとバランスを取りながら日々を送っている。

「トレーニングはビジネスにも活かせています。日々鍛錬することで人への影響力も増しますから」

ビジネスもトレーニングもさらなる上を目指し、彼はサマスタの舞台に帰ってきた。「今後も年1回は出続けたいですね。自分の夏のイベントとして」という彼の目標はスポーツモデルプロだ。飽くなき向上心を胸に、谷口は今後も挑戦を続けていく。

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取材・文・写真/阿佐智