“土浦のきんに君”が初優勝をつかむ。「筋トレを始めて人生と向き合えるようになった」




昨年行なわれたBEST BODY JAPAN(以下BBJ)千葉大会では予選敗退を喫し、悔しい経験をバネに研鑽を積んできた金子祐希が、27日に行なわれたBBJ水戸大会のベストボディジャパン部門フレッシャーズクラスで堂々たる優勝を飾った。

【フォト】土浦のきんに君・金子祐希のステージショット

今大会が2回目のBBJ挑戦となる金子は、初出場の千葉大会での反省点とそれを踏まえての水戸大会への準備をこう語る。

「やっぱりポージングが下手くそだったかなと。よほどのことがない限り体の審査で大きく差が付くことはないので、やはり勝敗の肝は規定のポージングだったのではないかと思いました。だからこそ、優勝した方のポージングや事前のルールミーティングを参考にして今日まで研究してきました」

予選敗退となった昨年の千葉大会では、もともとあった83kgの体重を7か月かけて63kgまで絞り、大会に臨んだ。コンテスト初心者なりにがむしゃらに準備してきたからこそ、千葉大会は相当悔しい経験となったようだ。この悔しさが今大会のジャンプアップに結びついたと振り返る。

「『なんでここまでやったのに結果が出ないんだろう』という悔しさしかなかったです。でも、落ち込んでばかりでは何も始まらないので、『次は絶対に予選通過してやる!』という強い気持ちで、いつでも戦えるように準備してきました」

現在は茨城県土浦市に構えるパーソナルジム「土浦きんに君」の代表を務める金子。もともとはフィットネスとはまったく関係のない業界で働いていたという。

「パーソナルトレーナーになるまでは、テレビの裏方やシステムメンテナンスの仕事をしていました。不規則な生活が祟って10kg太ってしまって、『これではいかん』ということで本格的にジムに通うようになって今につながります」

みるみるうちに体に変化が現われただけでなく、心の面でも大きく成長できたという。

「一番メンタル面が変わったかなと思います。今までの自分は本当に自信がなかったんですよね。たとえば何をやっても続かなかったり、大事な場面があっても途中で逃げ出してしまっていました。ただ、筋トレって自分自身の体とつねに向き合うじゃないですか。何が足りなくて、何が問題なのか、それでどうやって改善するべきなのかと。そうやってひとつひとつの課題を克服していくようになって、筋トレだけでなく、人生の中で直面した問題や悩みに対しても真正面からぶつかれるようになりました」

初優勝で勢いづく「土浦のきんに君」は、出場権を獲得した日本大会での活躍と自身のパーソナルジムを盛り上げていくことを誓った。

「日本大会の上位に残るというのが目標のひとつです。そして自分のジムが2周年を迎えたので、今後も継続していけるように代表としてがんばっていきたいと思います」

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