海が似合う体から、審美性あるクラシックボディへ。「自分が評価されるカテゴリーがあるのは幸せなこと」転向初戦の岡典明が初V




日本ボディビル・フィットネス連盟(JBBF)が主催するクラシックフィジークの日本一決戦「第3回日本クラシックフィジーク選手権」が9/17(日)、三重・シンフォニアテクノロジー響ホール伊勢にて開催され、168cm以下級で岡典明が優勝した。

【フォト】イメージ一変のクラシックボディを披露する岡

「ここに100%合わせてやってきたので、まずはそれが報われて良かったです」

安堵の表情でそう話す岡は、2019年SPORTEC CUP優勝、2021年オールジャパン選手権168cm以下級2位など、メンズフィジークでつねにトップを争ってきた選手。だが、自身のボディの成長、また昨年頃からのトレンドの変化、すなわち“デカすぎる選手は弾かれる”という流れもあり、今年はクラシックフィジークに参戦。夏はSPORTEC CUPにメンズフィジークで出場していたが、3位という結果に終わっていた。

「SPORTEC CUPでは、自分がポージング指導などを行なっているお客様にアプローチするための実験というか。85%くらいの力で臨んで、どう評価されるのかを確かめたいと思って出場しました。もちろんそこで100%を出せば勝てる可能性はあったかもしれませんが、そこに今シーズンのベストを合わせるのではなく、今日のために100%の力はとっておくことにしました」

その“100%の姿”を見せたのが、この日のステージだった。デカさは同階級の選手たちと並んでも頭一つ抜けている感じはあり、これまでの彼のステージの印象を覆すようなものであった。加えて、クラシックフィジークに求められている審美性も、メンズフィジーク時代からのものを残しており、ほぼパーフェクトスコア(予選審査で審査員1人が2位票を入れた以外は全て1位票が入っていた)での優勝は納得の結果。彼が新たに進むべき道が明確になった大会と言えるだろう。

「来年の目標として、今回の優勝で出場権を獲得できたボディビルの日本クラス別選手権に挑戦したいと思っています。クラシックフィジークに関しては体重制限があるので、もしそれがクリアできるのであれば……ディフェンディングチャンピオンとして出場するかもしれませんが」

サーフパンツにも「未練はまったくない」ときっぱり。

「クラシックフィジークで評価されたのは僕として幸せなことだと思います。『評価されるカテゴリーにとどまるべき』と自分を教えてくれる先生方にも言われていますので、今後はボディビルやクラシックフィジークに力を入れていきたいと思います」

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