ポイントは食事と休養。ピーキングでつかんだ自衛隊プレミアムボディ優勝




「去年は順位もつかなくて悔しい思いをしましたが、今回はできる限りの準備ができて、優勝できたことはすごくうれしく思います」

そう語るのは、自衛隊プレミアムボディ2023(8月26日開催)の総合クラス・航空自衛隊部門で優勝を手にした河野裕二だ。2020年から同大会のみならず、JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催の各大会やマッスルゲートなどに出場を続け、コツコツと経験を積み上げてきた。

【フォト】休むときは休む。メリハリある生活でつくられた河野の剛健ボディ

自衛官の鍛え上げた肉体美を競う本大会において、河野は2021年に航空自衛隊王者の称号を手にしている。しかし、翌年の2022年は勤務が多忙となりトレーニング時間を確保することが困難に。結果、まさかの入賞外に終わってしまった。

「準備不足で絞り切ることができなかった」と本人が振り返るように悔しい結果だ。しかし河野はそれをバネにし、今大会に向けてしっかりと体をつくってきた。その過程で彼が重視したのは“ピーキング”だったという。

「2021年に優勝した時よりも絞ろうという意識で取り組みました。ただ、疲労を溜めがちで体がむくみやすい感じがしたので、本番に向けて疲労を溜めないようにトレーニングの調整や適度な休息、食事の管理を徹底していきました」

タンパク質も粉末プロテインよりクリーンな食事から摂ることを意識し、休むときはしっかりと休む。体を労りつつメリハリのあるトレーニングを意識したことで、勤務と両立しながらの体づくりが可能となった。「大会の時にコンディションがよくなるにはどうしたらいいのかを考えながらやっていました」という入念な調整で、良好な状態でステージに立つことに成功した。

「まだもうひと絞りできると思うのと、肩の丸みや背中の広がり、三頭筋の張り出しなどもっと磨きをかけて、より逆三角形のプロポーションに近づけるようにがんばりたいと思います。今よりもいい体をつくって、今度は総合優勝を目指していきます」

念願のリベンジをはたした河野。今年は8月4日に開催されたSPORTEC CUPにも出場し、通常のフィジークよりも筋量が求められるマスキュラーフィジークに挑戦するなど新境地を開拓中だ。トライ&エラーを繰り返す、彼の肉体美の探求に終わりはないのだろう。

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