大会後に声をかけたひとりの男性。妻子に囲まれた彼は、ステージ上とはまた違う柔らかい表情を浮かべていた。梅原光貴、32歳。BEST BODY JAPAN静岡大会(9月2日開催)のモデルジャパン部門ミドルクラス(30歳~39歳)で優勝をはたした彼には、家族から惜しみない声援が贈られた。
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「去年は家族の分の観戦チケットを取ることができなかったので、今年が家族に見せる初めてのステージだったんです。応援があると違うなってすごく感じました」
去年も静岡大会に出場するも結果は準グランプリ。そこからは1年間かけて地元・静岡での優勝を目指してきた。そんな目標に向かう彼を支えたのは、紛れもなく家族の存在だった。
「体を仕上げる段階で減量もしたので、食事も僕だけ違うメニューを用意してもらうことがありました。僕が勝手に趣味でやっているものだったのに、家族みんなでバックアップしてくれてすごく助けられました」
あくまでトレーニングやコンテストは趣味。そう話す梅原には心に決めていることがある。好きなことをするからには、家のことや仕事も決して手を抜かないということだ。
「僕が好きでやっているトレーニングの影響で、家族に迷惑をかけるのは違うと思っています。手を抜かないことですよね、仕事も家事も筋トレも。そう決めたからこそボディメイク以外のこともがんばれたと思います」
「それがちゃんとできていたから応援してくれたのかな」と笑う彼の後ろには、愛する我が子が顔を出している。父のコンテスト出場を経て、家族の絆もより強くなったことだろう。
「今回、奥さんや子どもが僕のためにお守りをつくってくれたり、家族一丸で戦っている感覚がありました。すごくうれしかったですし、より家族が仲良くなれたかなと思います」
今大会で11月の日本大会の切符を手に入れた梅原。さらに大きな姿をステージで見せるべく、これからもトレーニングを続けていく。
「去年は予選敗退してしまったので、今年はちゃんとグランプリという肩書きを持ってトップ10に食い込みたいと思います」