おじいちゃん、おばあちゃんありがとう。地元・福島で見せた感謝のステージ




大会後、そろそろインタビューを切り上げようとした時、撮影ブースで老人と記念撮影をする男性を見つけて思わず足を止めた。仲睦まじく一枚の写真に収まる姿からは、深い絆を感じずにはいられなかった。

【フォト】祖父・祖母への感謝を形にした佐藤のステージ

声をかけたのは、SUMMER STYLE AWARD東北予選(9月17日開催)でSPORTS MODEL部門shortクラスで2位に輝いた佐藤成隆。聞けばここ福島が地元なのだという。

「この東北大会には毎年出場しています。僕は母子家庭でずっとおじいちゃんとおばあちゃんに育ててもらってきて、大人になってからも東北大会には毎回応援に来てくれています。本当に感謝です」

既に地元を離れてトレーナー業をしている佐藤だが、毎年このサマスタ東北大会の前には地元に帰ってくる。そんな佐藤の帰りを家族が楽しみに待つという微笑ましい循環が生まれている。全国各地で行なわれているサマスタは、家族の絆を強固にすることにも一役買っているのかもしれない。

「学生時代は野球をやっていたんですけど、そのころからおじいちゃん、おばあちゃんはいつも応援に来てくれました。コンテストは長い時間をかけて鍛えて、ステージで見せるのは短い時間かもしれないですけど、だからこそ大切な人に見てもらえた時の感動は大きいですよね。人に感謝できるいい趣味だと思います」

周囲への感謝を忘れない彼だからこそ、人からの応援も得ることができるのだろう。その好循環による幸せを噛みしめつつ、佐藤はさらなる高みを目指していく。

「今年25歳で、今年中にサマスタのプロ資格を獲ると決めていたんですけど、今日負けてしまいました。まずはそれを叶えるまで毎年出場を続けて、プロになることですね。それができたら少しは周りに恩返しできるのかなって思います」

恩返しのためにやるべきことは明確だ。プロ戦の舞台で活躍し、祖父・祖母と満面の笑みで写真に写る彼を見る日を心待ちにしたい。

【次のページ】佐藤のアザーステージフォト