スペイン・サンタスサンナで開催されている『IFBB世界フィットネス&ボディビル選手権2023』も大会4日目に差し掛かっている。その中で、ドレス着用のフィットモデルカテゴリーに出場した安井友梨がマスターズで3位、172cm以下級では悲願の優勝をはたした。
【フォト&ムービー】骨が砕けても国内V4。安井が魅せた日本一のステージ
世界選手権は彼女にとって最大目標。主戦場としているビキニカテゴリー(11/2開催)では6位に入賞するも優勝はならなかったが、前哨戦である『アーノルド・クラシック・ヨーロッパ2023(10/13~15)』において3冠を達成していたフィットモデルで大きな結果を手繰り寄せた。
表彰台で笑顔を見せる安井だが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。今年8月にはトレーニング器具を左足指に落下させ粉砕骨折のケガを負っており、その中で国内の『オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス2023』、『オールジャパン・フィットモデル・チャンピオンシップス2023』、『JBBFフィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス2023』と連戦を戦い女王の座を守り抜いた。
そんな日々を“奇跡”と語りつつ、周囲への感謝の思いを自身のブログやSNSに熱い言葉で綴ってきた。その中で垣間見えたのが、彼女がチャンピオンとして目指す姿だ。「安井が“いなければ困る”と言ってもらえるチャンピオンになること」とより多くの人に好影響を与える存在になるべく走り続けてきた。その過程がついに世界の舞台で結実した。
今大会での快挙により、前哨戦のアーノルド・クラシック・ヨーロッパと合わせると国際大会で計4つの金メダルを手にした安井。彼女が世界で起こした“奇跡の続き”は紛れもなく人々の心に焼き付いたことだろう。
IFBB世界選手権は、本日開催のカテゴリーを終えると残すところあと1日。11/5(日)はクラシックフィジークが開催される予定であり、世界最高峰の舞台の結末に注目したい。