【サマスタ】フィットネスで得た宝物は『人』。涙腺崩壊、モノキニ女王が友と抱き合った理由




「挑戦しないのは自分らしくない」

大会前に聞いたその一言に、彼女らしさが凝縮されていた。年間を通じて開催されているSUMMER STYLE AWARD(サマスタ/SSA)において、集大成となる『JAPAN PRO GRAND PRIX』(通称プロ戦)に臨んだ千原由理奈。昨年に続いてモノキニ着用のBEAUTY FITNESS MODEL部門Tallクラスを制覇し、2連覇を達成した。舞台で喜びを爆発させる姿から覚悟や重圧、さまざまな思いが見え隠れした。

【フォト】千原が見せた集大成のモノキニボディ。挑戦を続ける水色ビキニ姿も

2022年4月のSpring Cupでサマスタデビューを飾ると、初出場にして3冠を達成。同年のプロ戦ではオーバーオール優勝を獲得し、一気にモノキニ女王へ成り上がった。そこで土台を固め、着実にBEAUTY FITNESS MODELの2連覇を目指してもいいところだ。しかし、彼女は新境地での挑戦を選んだ。

BIKINI MODELへの挑戦——。モノキニよりもアウトラインが重視されるカテゴリーに身を投じ、弱点だった体の左右差や絞りなど、アウトラインがシビアな舞台に立つことを決意。今年の決勝大会はビキニでTallクラス3位、プロ戦ではビューティーでクラス優勝を成し遂げた。

「ファイナルはビキニでどれだけいけるかというところでした。出るからには優勝したかったんですけど、まだまだ伸び代があるとわかりました。名古屋予選(5月28日開催)の時から自分が好きな水色のビキニを選んで勝負して、自分らしくステージに立つことができたと思います」

もちろん、新たな挑戦には不安がつきまとった。モノキニ一本で勝負したほうがいいのではないか……。そんな葛藤に勇気を与えてくれたのが、サマスタプロであり盟友・前川紗希の存在だった。BEAUTY FITNESS MODELのプロである前川がBIKINI MODELに挑戦する姿に勇気をもらい、挑戦を続けることができたのだ。そんな千原は今大会で前川と並ぶことになる。

「本当に感無量でした。シーズン通してふたりでビキニに挑戦してきて『冬のプロ戦は絶対並ぼうね』って話していましたから。オーバーオールが始まる前、ステージ裏でお互い気合を入れ合ったり、スイッチするときにグータッチをしたり、あの舞台は一生忘れないなと思います」

サマスタ参戦前は、プロ野球オリックス・バファローズの公式ダンス&ヴォーカルユニットBsGirls(ビーズガールズ)として活動していた。そこからフィットネスの世界に身を投じ、挑戦を通じてライバルとの友情も芽生えた。そんな中で今年を挑戦で駆け抜けて、迎えた友との一騎打ち――。審査の最後に千原と前川が抱き合った姿は今大会のハイライトであり、フィットネスの魅力が凝縮された瞬間だと言えるだろう。

「大会を通じて繋がれた人たちがいて、いろいろなことを学ばせてもらっています。努力し続けられる人じゃないとコンテストには出られないから、自分をしっかり持った素敵な人たちと出会えたのは本当に宝物です。サマスタに出てよかった、出会えてよかったなと思います」

プレッシャーに打ち勝ち、自らを高めることができたのも友の存在があったから。千原は最大の感謝を胸に、次なるステージへの挑戦を続行する。

「今年はいろいろなカテゴリーに出て自分を高めつつ、サマスタの講師としても活動させていただきました。来年は選手としてがんばるのと、サポートにももっと力を入れていきたいと思います。いろいろ考えて、来年に向けて走り出したいです」

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