筋トレ人口の増加とともに、ボディコンテストへのチャレンジャーも増えている。とくにメンズフィジークの人気はとどまるところを知らない。究極のマッチョボディが求められるボディビルとは違い、スタイリッシュでスポーティな筋肉美で争われることがその要因だ。
【フォト】フィジークの肉体を追求して2連覇。伊吹のステージショット集
そんな中、現在JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)のトップを独走中なのが伊吹主税だ。今年は「オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス」(9月10日、栃木県総合文化センター)の176cm以下級で3連覇。その翌月には真の日本一を決める「フィットネス・ジャパン・グランド・チャンピオンシップス」(10月8日、東京・江戸川総合文化センター)でも2連覇を決めた。さらに11月にはスペインで開催された「IFBB世界フィットネス&ボディビル選手権」で、昨年に続き日本を代表して戦った(一般176cm以下級6位)。
昨年から今年にかけて、審査基準に変化が見られたメンズフィジーク。手探りの調整が求められる中、「どこかのパーツを見せるよりは、いかにトータルとしてメンズフィジークの体を見せるかを意識してきた」「筋肉をつけて、どう形を変えていくかを研究しました」と伊吹は語る。トップフィジーカーが集結したグラチャンは大接戦となったが、その戦略は見事にはまったと言えるだろう。
連覇を期待されるプレッシャーから、ステージ上でも胃の痛みを感じていたという。そうした内面の戦いにも正面から向き合うことで、より深く、より真摯に自身の肉体を見つめることができる。それが進化を続ける王者の強さの秘密かもしれない。