年間で最も活躍したレースクイーンに贈られる『レースクイーン・オブ・ザ・イヤー2022-2023』を受賞した藤井マリーさん。2023年10月をもってレースクイーンを卒業した後は、新たな夢に向けてマルチな活動を続けています。
VITUP! 動画コンテンツ『美筋女子TIME』に出演した際には、体づくりの秘訣について語ってくれた藤井さん。そんなトークの中で、MCのKURUMIからある質問が飛びました。
「そんなにきれいなのに自信がないって、信じられないです」
そう、藤井さんはレースクイーン日本一を掴んでなお、自分に自信がないのだと言います。前職の化粧品会社でも若くして店長を務めるなど、才色兼備でパーフェクトに思える彼女ですが、その心情はどこからやってきたのか。そのルーツは幼少期にまで遡りました。
「私もともと海外に住んでいたんですけど、日本に返ってきて小・中学校とこっぴどく男の子にいじめられたんです。いじめと言っても、今考えるとからかっているだけなんですけど……。ハーフで周りと違ったこともあり当時は『自分が可愛くないからだ』って思ってしまったんです」
「今となってはその男の子たちとも仲いいんですけどね」と振り返る藤井さんですが、幼少期の経験は心に深く刻まれてしまった様子。“自分は可愛くない”と劣等感を抱えながらも、負の感情をエネルギーに変えることに成功し、力強く一歩を踏み出します。
「自信だけは失ってしまったんですけど、努力はしていたと思います。まわりの大人はみんな優しかったので、そういう人たちと会って大人の考えを持つようにしていました。絶対に大きくなってからの人生、私が一番幸せになろうと思っていました」
就職した化粧品会社では、顧客のコスメから誕生日まで覚えるなど懸命に努力。20代で店長に抜擢されました。レースクイーン界に入ってからも地道な体づくりに励み、『どうしたらファンに喜んでもらえるか』を考え抜いて日本一を掴むまでになったのです。それだけ努力を重ねられるのも、自分に自信がないからだと藤井さんは言います。
「よく言われます。『なんでこんなに自信ないの?』って。でも自信がないからこそ上がれるので、今はありがとうっていう感じです。自分を一番幸せにできるのは自分じゃないですか。『私が一番幸せになる』って思い続けていたら、こうなりました(笑)」
完璧でなくても、自信がなくても、努力で自分は変えられる。苦い経験をエネルギーに大きな花を咲かせた藤井さんの活躍は、これからも人々に勇気を与えていくことでしょう。
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文/森本雄大
写真提供/ワンエイトプロモーション