新しい年の始まりや、新年度などは、新しいことを始めたいと思う方も多いのではないでしょうか? 今年からジムに通うぞ!という方に向けて、社会人時代はJR東日本のグループ会社のフィットネスジムで働いていた経験のある自分が、オススメのマシンを紹介しましょう。
トレーニング上級者の方は、フリーウエイトが中心だと思いますが、初心者の方はマシントレーニングから入っていくことを推奨します。マシンの一番の特徴は軌道動作が安定しているため、フォームがわからなくても、ある程度、効果的に狙った部位に効かせることができるところです。また、重りも離れた位置にあるので、誤って手を放してしまったとしても、ケガをするリスクは高くありません。こうした点からも初心者の方が一人でやる場合、最初はマシンから始めたほうがいいと思います。
まず、脚トレーニングならレッグエクステンションとレッグカールです。同じ脚を鍛える種目ではレッグプレスもありますが、こちらは足をセットする位置や幅を間違えると、効かせたい箇所が違ってしまうこともあり、初心者の方には難しい可能性があります。その点、レッグエクステンションやレッグカールはセットが難しくありません。脚を伸ばす、脚を曲げるという動作も単純です。腿前と裏腿を同時に鍛えれば、筋力もつきやすいので、セットでトレーニングしましょう。下半身では女性がアブダクションを使っているのをよく見かけます。これは脚を開くほうの動作だとお尻に効かせられるので、女性にすごく人気です。
続いては背中。自分はラットプルダウンが好きです。ただ、こちらは肩甲骨をしっかり寄せないといけないので、最初はフォームが安定しないかもしれません。同じ背中トレーニングのマシンなら、ローイングはセットの位置が決まりやすく、後ろに引くという動作も簡単です。背中を鍛えるなら最初はローイングからがいいでしょう。
セットと動作が簡単なことがマシン選びではポイントになります。他には肩を鍛えるショルダープレスや胸を鍛えるチェストプレスも、ローイング同様にセットと動作が簡単です。肩や胸は皆さん鍛えるのが好きな部位だと思いますし、ぜひトレーニングに取り入れてみてください。筋肉が目立つ部位で言うと、上腕二頭筋も鍛えたいところです。これは軌道が固定されているアームカールがオススメです。
有酸素系のマシンは、ランニングマシンよりも、エアロバイクから入っていきましょう。カロリーの消費量で言えば、大きいのはランニングマシンのほうです。ただ、走るのはきついですし、スピードの調節など慣れないと難しい部分があるかもしれません。エアロバイクは、負荷をかければ下半身のトレーニングになりますし、負荷を軽くして回転を速くして行なうなど、使い分けができます。フィットネスクラブならテレビがあるので、好きな番組を見ながら自分のペースでエアロバイクを漕ぐのが一番いいかなと思います。
現在はYouTubeでいろいろなトレーニング動画を見ることができます。全部が正しい情報とは限らないため、その見極めは大事ですが、自分は動画を見てクリーンに挑戦してみたり、自分で考えたトレーニングをやってみたりしていました。ケガをしないことは大前提として、筋力がつけばいろいろなトレーニングをできるようになります。トレーニングをより楽しむためにも、まずはマシンで筋力とフォームを身につけるように頑張ってみてください。
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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦している。所属はFIGHTER’S FLOW