学生No.1ボディビルダーを決める「全日本学生ボディビル選手権」において、2021年の1回生時に8位入賞の鮮烈デビュー、2回生時は3位で表彰台に立った大阪学院大学の本多虎之介選手。昨年は、自身も認めるコンディション調整ミスで5位に順位を落としたものの、学生ラストイヤーの2024年は、間違いなく優勝候補の一人と言える存在です。
高校時代にダイエット目的でトレーニングをはじめ、当初は「ちょっと重いなと感じるぐらいの重量でトレーニングしていた」という本多選手。ですが、周囲の影響でボディビル選手としてステージを目指すようになったころ、当時のスタッフからの言葉でさらに火が着いていったと話します。
「『それ、ホンマに追い込んでるん?』って言われて。確かにそうだなと。そこから、自分が扱えるいちばん思い重量を全部位で見つけていって、それに慣れて、どんどん重量を上げていくようになりました」
さらに大学生になると、学生選手権でのある選手との出会いが彼のトレーニングを加速させることになります。それは、年齢が2つ上の先輩・宇佐美一歩選手(阪南大学卒)。同じ関西出身、パワフルなボディはもちろん、小柄で小顔、さらにちょっとヤンチャな風貌ながらどこか愛くるしさもあるそのルックスは二人の共通点であり、この界隈では“兄弟”とも言われています。
「自分の限界を超えるトレーニングを毎回していると言ってました。みんなと一緒のトレーニングじゃあかんよってことを教えてくれて、一歩君と合トレするようになってから、毎回のトレーニングを100% じゃなく120%出し切るようになりました」
取材日は、彼の強みである背中のトレーニングとして「ベントオーバーロウ」「ケーブルプルオーバー」、腕のトレーニングとして「ワンハンドプリ―チャーカール」「スカルクラッシャー」の4種目を実践してもらいました。
「やり方…というよりは、どの種目でも共通して意識しているのは重量。あとは気合いで挙げれるだけ挙げる、引ききれるだけ引く。高重量・高回数でぶん回すという感じです。正直、ジムに行く前は『今日は嫌やな』って思うことも多いんですけど、実際やってると気持ちよくなってくるんです。最後のほうは、ニヤつきながらトレーニングしてます(笑)。ガチで筋トレ好きなんやなって、そのとき思いますね」
武器の剛腕&屈強な背中はもちろん、その上半身と比較して課題があると言われてきた下半身の強化にも注力しており、「今シーズンはめっちゃ順調、充実している感じ」と話す本多選手。9月29日に東京で開催される全日本学生選手権で、関西の「若虎」は、観客を驚かせる集大成ボディを見せてくれるでしょう。
【フォト】剛腕&屈強な背中が際立つ関西の「若虎」・本多虎之介のフリーポーズ