ふたりをぶん回すアイドルレスラー・渡辺未詩の筋トレのモットー「やらないと気持ちよく1日を終われない」【渡辺未詩(後編)】




東京女子プロレスのプリンセス・オブ・プリンセス王者・渡辺未詩は、プロレスとアイドルの二刀流をこなす選手だ。かつては“か弱い女の子”にあこがれていた彼女だが、プロレスデビューをきっかけに自分が『力持ち』であることに気づき、今では人ふたりをぶん回すジャイアントスイングも繰り出すレスラーへと変身した。そんな渡辺のパワフルさはどのようなトレーニングでつくられたのか?

【写真】アイドルレスラー・渡辺未詩のトレーニング&試合フォト

「試合の日から逆算してやってる感じですね。ジムだと基本的に肩、胸、背中など上半身が多いです。そこに下半身のトレーニングを加えています。ルーティン的にこの順番で回しているんですけど、試合のときに筋肉痛でいたくないので、試合前日には自分が筋肉痛になりにくい肩をやったりします。また、試合のダメージが残っている時には、ふだんベンチプレスでやるところをスミスマシンでやってみようとか、試合を想定しながらやっていますね。連戦があったりすると難しい部分もありますけど、トータルとしては試合の日から逆算して全体的に鍛えるようにしています」

チョコレートをはじめ甘いものが大好きだという彼女。では、そういった面ではどんな注意を払っているのだろうか。

「運動する前に食べるとかしていますね。あと、カロリーが表示されるアプリがあるので、それを使ってみたり。食べるにしても、罪悪感のないチョコのプロテインバーなどにしています。最近おいしいのがいっぱいあるので、そういうのを食べたりとかしていますね。あとは、タンパク質をうまく摂りながら、というのが大事かなと思います」

もちろん、トレーニングをしながらアイドルとしての意識も忘れてはいない。

「見かけをよくするためのトレーニングだったり、ただ重いものを持ち上げるだけのトレーニングだったりはしないですね。“ザ・筋肉”みたいな真っ黒でギラギラでゴッテゴテのバキバキみたいになりすぎないように(笑)。“ムキムキピンク”というのが私のこだわりなんですね。やったことはないですけど、真っ黒に日焼けしてバキバキでオイル塗りまくってるとなると、私の理想のムキムキピンクじゃない。アイドルらしさ、女性らしさもありながら、じつは力もあるというところにこだわって体をつくっていきたいと思っているんです」

渡辺未詩とは、「もしもアイドルがプロレスラーだったら」を実践したような人なのだろう。

「確かに最初の頃はつらかったですし、それこそトレーニングを始めた7年前は女性が今ほど筋トレを当たり前にやる時代ではなかったですよね。当時はただただアイドルになりたい高校生で、筋肉質だったのがコンプレックスでもありました。それでさらに筋トレをしなさいという環境が苦痛で、ホントに逃げ出したいほどだったんですよ。でも、今ではそれが自分の武器になってるし、筋トレ自体も日常のひとつになっていて、やらないと気持ちよく1日を終われないほどですね(笑)」

荒井優希とのタッグ

東京女子のリングに上がるSKE48の荒井優希を筆頭に、今ではアイドル畑から女子プロレス界に参入してくる選手も多くなった。渡辺もその先駆けのひとりと言っていいのだろう。そんな現在の状況を彼女はどう考えているのだろうか。

「女の子って誰しもがキラキラしたものにあこがれると思うんですね。そういう意味では、プロレスにあこがれる女の子が多くなっているのもわかりますし、キラキラできるのがプロレスの魅力のひとつだなと思っています。それで女子プロ界がもっと盛り上がっていって、もっともっと世の中にプロレスを広げていけるよう、私もがんばりたいなって思いますね!」

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