今回は読者の皆様からの質問に答えていきたいと思います。質問はこちらです。
Q.苦手なトレーニングや苦手な食べ物はありますか? また、苦手なタイプの人は? 苦手克服法と合わせて教えてください。
苦手なトレーニングといえば、実は昔は走るのが苦手でした。SNSに走っている姿を載せることもあったので、意外と思われるかもしれませんが、大学に入った頃は走るのが苦手で、下から数えたほうが早いくらい、チームの中でも遅いほうでした。
こうした苦手の克服法は、苦手だからといって手を抜かないことです。誰でも苦手なことだと、やる気が出なかったり、手を抜いたりしてしまいがちだと思います。自分はできないなりに一生懸命やることを意識していました。最初から全力で飛ばして、少しでもそれを継続できるようにしていった結果、卒業する頃にはチームでも一番速いくらいになっていました。
苦手なことを頑張るコツとしては、目標、ターゲットを決めることです。大学のラントレはチームで走るので、自分の中で勝手に競争相手を決めて、「この人には絶対に負けない」という気持ちで取り組んでいました。他のトレーニングにしても、ターゲットを決めて、「この人より多い回数をやろう」「この人より早くやろう」と、競争を意識すると、自然と成果も上がっていきます。何か目標を決めてチャレンジするのはオススメです。ただし、勝手に競争相手を決めているので、それは気づかれないように注意してください。気づかれると、相手の人から嫌がられると思います。
続いては苦手な食べ物です。以前にも書いたかもしれませんが、自分は元々偏食で大学生になるまで野菜全般がまったく食べられませんでした。この野菜嫌いを克服した方法は、美味しい調理法、自分が食べられる方法を見つけることでした。
野菜は生がダメでも、茹でてポン酢をつけたら、食べることができました。調理法によっては野菜を食べられることを知ってから、少しずつ野菜嫌いを克服していきました。自分はよくシズラーに行ってサラダバーを食べるのですが、ドレッシングにだいぶ助けられています。生野菜にはドレッシングを多めにかけて、チーズやクルトンを入れて、野菜の感じをごまかすことで食べています。
野菜を食べられるようになったもう一つの理由は減量です。減量中はカロリーが高いものは食べられず、それでいて栄養をしっかり摂りたいと考えると、野菜を食べざるを得なかったんです。その結果、野菜が食べられるようになっていきました。きゅうりやトマトは今でも苦手ですが、他はだいぶ食べられるようになったのでヨシとしてください。食べ物の苦手克服のポイントは、調味料と減量です。
最後に苦手なタイプの人ですか……。一番嫌なのは悪口や不満ばかり言う人ですね。最初は聞き流すのですが、そんな話ばかり聞かされると、だんだん自分のメンタルがやられそうになります。悪口ばかり言う人は、他のところでは私の悪口も言ってるのかな?と思ってしまいます。「アイツ、きゅうり食えないなんてダセー」とか言われるんですかね。自分を変えることはできても、人を変えることはできないので、苦手な人とは距離を置くのが一番だと思います。
逆に自分は常に機嫌が良い人でありたいと思っています。疲れているときなどは、なかなかそうもいかないこともありますが、“周りの人を喜ばそうキャンペーン”だと思って、人にいい気持ちになってもらえるように人付き合いをするといい……ということを中田敦彦さんが言ってました(笑)。人に嫌な思いをさせるより、いい気分になってもらったほうがいいことは間違いありません。
自分はイラっとするとすぐ顔に出てしまうので、そこは気をつけながら、周りの人に気持ちよく過ごしてもらえるような雰囲気づくりをできる人になれたらと思います。
以上、苦手なものと、その克服法の話でした。
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渡辺華奈(わたなべ・かな)
1988年8月21日、東京都出身。7歳から柔道を始め、高校ではインターハイ2位、アジアジュニア優勝などの実績を残し、東海大進学後、1年時に全日本ジュニア優勝を飾る。卒業後、JR東日本へ入社し、オリンピックを目指して競技を続けた。2017年に同社を退社し、格闘家に転身。同年12月3日にデビューを勝利で飾ると29日にはRIZIN初参戦で実力者杉山しずかに勝利。2021年よりアメリカ格闘技団体「ベラトール」に参戦を経て、2024年より主戦場をPFLへと移した。所属はFIGHTER’S FLOW