決意の階級アップで代表権獲得 慶大レスリング部・尾﨑野乃香、大逆転の勢いでパリに挑む【レスリング日本代表選手名鑑】




7月26日~8月11日に開催されるパリオリンピック2024。真っ向からの体のぶつかり合いが魅力なレスリングの男女日本代表選手13名も顔ぶれが出そろっている。東京2020オリンピックに続く、メダルラッシュに期待したいところだ。ここでは、日の丸を背負って戦う代表選手たちを紹介する。5人目は文武両道の選手としても注目を集める、女子68kg級の尾﨑野乃香選手。

【フォト】パリオリンピックに挑む日本の精鋭たち

JOCエリートアカデミーに進むため成城学園中から帝京高へ進学。国内外の大会で好成績を収め、3年生のときに全日本選手権初出場初優勝。慶應義塾大学環境情報学部へ進学し、“文武両道”を貫く選手として注目を集める。

2022年世界選手権を制するも、オリンピック出場権がかかった2023年世界選手権の国内代表選考レースで脱落。パリオリンピックは絶望的となったが、代表が決まっていなかった68kg級への挑戦を決意する。

68kg級は育英大の石井亜海がオリンピック出場権を獲得していたものの、代表内定の条件を満たすことができず代表選手が未定となっていたためだ。日本レスリング協会の規定に基づき、62kg級から階級アップを図った尾﨑と石井が代表内定をかけたプレーオフで対決。尾﨑が残り9秒89からの大逆転でオリンピック代表の座を勝ち取った。

2023年全日本選手権も無失点で制しており勢いは十分だと言えるだろう。慶大所属のレスリングオリンピック日本代表は68年ぶり。

尾﨑野乃香(おざき・ののか)
2003年3月23日、東京都生まれ。所蔵)東京・帝京高~慶応義塾大

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