五輪での借りは五輪で返すしかない “猫レスラー”文田健一郎、グラウンド&ディフェンス強化で狙う金メダル【レスリング日本代表選手名鑑】




7月26日~8月11日に開催されるパリオリンピック2024。真っ向からの体のぶつかり合いが魅力なレスリングの男女日本代表選手13名も顔ぶれが出そろっている。東京2020オリンピックに続く、メダルラッシュに期待したいところだ。ここでは、日の丸を背負って戦う代表選手たちを紹介する。7人目は、柔軟な体から繰り出す反り投げで「猫レスラー」の異名を持つ、男子グレコローマンスタイル60kg級代表の文田健一郎選手。

【フォト】パリオリンピックに挑むレスリング日本代表13名

ロンドンオリンピック金メダリストである米満達弘を育てた父・敏郎さんが監督を務める韮崎工業高で、グレコローマンスタイルの選手として台頭。銀メダルを獲得した大学の先輩・太田忍のパートナーとしてリオデジャネイロへ同行し、オリンピックの舞台を間近で観ると一気に覚醒した。2017年世界選手権、初出場ながらグレコローマンスタイルの日本選手としては34年ぶりに優勝。2019年世界選手権も制覇。全競技で最も金メダルに近い日本選手と評され、東京オリンピックに挑むも決勝で敗れ、涙の銀メダルに終った。その後、得意の反り投げをはじめとする投げ技を封印し、グラウンド技を磨くととともにディフェスを徹底的に強化。2023年世界選手権2位となり、パリオリンピック代表に内定した。

文田健一郎(ふみた・けんいちろう)
1995年12月18日、山梨県生まれ。所属)山梨・韮崎工業高、日本体育大、ミキハウス

【次のページ】レスリング日本代表選手13名