7月19日、都内にて『第1回空手Champion of Champions(KCC)』開催に先立ってのメディアミーティングが行なわれた。
7月21日、国立代々木競技場第二体育館で開催される今大会は、NPO法人全世界空手道連盟新極真会が主催するフルコンタクト空手の新たな無差別級世界大会だ。国内外から選ばれたチャンピオンクラスの男女各8名の空手家により、賞金総額3000万円、優勝賞金1000万円を懸けた熱いトーナメント戦が展開される。本ミーティングでは国内外から参戦する選手たちが一堂に会した。
【フォト】世界各国から集結した16名の空手家たち 火花散るフェイスオフの様子も
初めに登場したのは女子の代表選手8名(鈴木未紘、網川来夢、藤原桃萌、目代結菜、ブリジタ・グスタイタイテ、ミリヤム・ビョークルンド、イヴァンカ・ポポヴァ、アリーナ・オシペンコ)だ。初回の対戦組順に入場すると、それぞれ向かい合ってのフェイスオフが行なわれた。
質疑応答ではフルコンタクト空手の魅力や対戦相手の印象などが各選手から語られ、決戦に向けて火花を散らした。一回戦の組合せを見ると2023年、第13回全世界空手道選手権大会(新極真会の無差別級世界大会)女王に輝いた鈴木未紘と、世界規模の大会には初出場となるカザフスタンの18歳・アリーナ・オシペンコが激突するなど、見どころ満載のトーナメントとなっている。
女子はグスタイタイテ、鈴木未紘が代表して大会への思いを語った。グスタイタイテは「すごく大きな大会になることを予感していて、とても楽しみにしています」とコメント。鈴木は「このような素晴らしい大会を開催していただけることに本当に感謝しています。自分たちが稽古してきたことを信じて、日本人が必ず王座を獲れるようにしっかりがんばります」と思いを語った。
続いて男子代表選手一同(渡辺優作、岡田侑己、多田大祐、エヴェンタス・グザウスカス、アンジェイ・キンザースキー、マシエ・マズール、アントン・ジマレフ、マレック・ヴォルニー)も登場。代表して渡辺優作とグザウスカスが感謝や闘いへの決意を述べた後、全選手からフルコンタクト空手の魅力という点で、国境を越えた武道愛が語られた。
「このような素晴らしい大会を開催していただき、緑(健児)代表をはじめ関係各位のみなさま、本当にありがとうございます。第1回という記念すべき大会で日本が王座を獲るために、まずは自分が試合を盛り上げて優勝目指してがんばります」(渡辺)
「新極真会でこのような大会が開催されることをとてもうれしく思っています。開催にあたって、さまざまなご協力をしてくださった関係各位に感謝申し上げます。ありがとうございます」(グザウスカス)
従来の新極真会の無差別級世界大会では、男子はエントリー数が130人以上になることもあり、各選手が優勝を手にするには7~8試合を勝ち抜く必要があった。その点、KCCでは優勝までに必要なのは3試合。ダメージの蓄積が少ない状態で、チャンピオンクラスの選手がぶつかり合う試合を見ることができるのが大きな特徴だ。
第13回世界大会王者である入来建武が引退したことにより、「次のスターは誰か?」というのが今大会男子のテーマでもある。空手母国・日本の選手が初代チャンピオンとなるか、強豪揃いの海外選手が頂点をつかむのか、結末が非常に楽しみだ。
渡辺は「世界のエースも日本のエースも今回の大会ですべてが決まると思うので、今大会でエースになるためにも、自分は5月のJFKO全日本大会(流派を越えた体重別の日本一決定戦)で負けてからしっかり入念に準備をしてきたので、それがいい結果になればと思います。あとはやるべきことをやるだけだと思います」と力強くコメント。決戦に向けて闘志をあらわにした。
新極真会・緑健児代表の強い思いで開催された本大会。優勝賞金1000万円、賞金総額3000万円がかかった舞台は非常にスケールが大きく、空手家たちにとって夢の舞台だ。
18時から開催予定という時刻設定も従来の大会と異なる点。決戦は7月21日、日曜日の夜に熱狂が訪れることは必至だ。