VITUP!編集長・佐久間が全国のパーソナルトレーナーさんを巡っていく「パーソナルトレーナー百人斬られ(仮)」。今回は志水辰也トレーナーの後編。志水さんが得意とする機能改善、体を動かしやすい状態にしてからのトレーニングを行ないました。
「現在は猫背、巻き肩、骨盤の前傾、後傾など、姿勢に問題を抱えているお客様がたくさんいます。まずはそこをチェックして体を動かしやすい状態にしてからトレーニングをしていければと思います」(志水辰也トレーナー)
現状の姿勢、体の状態をチェックして、体を動かすやすいようにしてからトレーニングという流れで行なっていきます。
可動域が落ちている肩をケア。肩甲骨や鎖骨にアプローチし、本来の動きを出してから背中や胸のトレーニングに入っていきます。
まずはラットプルダウンから。肩関節は肩甲骨や鎖骨の動きが関係してくるので、運動前のケアが生きてきます。少し上体を後ろに下げて鎖骨あたりに引いてきます。バーを握る手は親指と人差し指を外します。「人差し指と親指を使うと腕に力が入りやすくなって腕で引いてしまうこともあるので、背中を使いやすくするために人差し指と親指を外して握りましょう」(志水さん)
続いてはダンベルフライ。下ろしたときに肩とヒジの位置が同じラインになるってしまうと肩を痛めやすいので、ヒジのほうが少し落ちるイメージで、胸が伸びるところまで下ろしていきます。斜め下に下ろして肩の上に戻すような軌道になります。
「大胸筋の付着部は鎖骨や胸骨、あとは腹筋の前側についているんですけど、ダンベルフライになると重りの位置が少し遠くなるので、付着部から遠くなることでよりストレッチがかかりやすくなります」(志水さん)
このように筋肉がどこについているか説明することで、お客様が筋肉のイメージを持って体を動かしやすくなるのだそうです。
今度は下半身のトレーニングを前に状態のチェック。かかとをついて深くしゃがみこんで足首の柔軟性を確認。さらに拳1つくらい足幅を開いて軽くヒザを曲げて左右に体重移動します。この際、外側に体重がかかりやす傾向が見えたたため、内側に体重をかけられるようにトレーニングしていきます。
トレーニングに入る前に脚のケア。「外体重だと下腿外旋で脚の外側が張りやすくなってしまいます」(志水さん)ということで、踵と踝の動きを出しやすいようにケアしていきます。
下半身のトレーニングはランジ。事前のチェックで左足は外側に体重がかかりやすい傾向があったため、内側にしっかり踏めるようにゴムバンドで外から負荷をかけた状態で行ないます。逆に右足は外側が浮く傾向があったことから、ゴムバンドで内側に負荷をかけた状態で行ないます。
ゴムバンドで引っ張られた状態になっているため、しっかり足を踏ん張らなければ体が流れてしまいます。少しの負荷、少し意識を変えるだけで効果が変わってくることを実感できます。
今度はもも上げ動作を入れた形でランジ。腸腰筋を伸ばすことを意識して左右交互ではなく、片側連続10回繰り返します。
最後は腹筋。トレーニングに入る前にCat&Dogで背骨の動きを出します。「腹筋は胸骨から恥骨までついている長い筋肉なのでそこを意識してトレーニングをしてみましょう」
腹筋を意識しつつ、上半身と下半身を同時に動かしていきます。背中を丸めながらヒザを曲げて胸に引き寄せます。「腹筋は筋力の強化だけでなく、背骨をコントロールする目的もあるので、お腹の真ん中全体を使うイメージで」(志水さん)
締めの腹筋を終えた後は全身のストレッチをしてトレーニング終了。「トレーニングをすることは大事ですし、同時に体をケアすることも大事なので、一緒に行なっていくと生活しやすくなっていくと思います」と志水さん。
というわけで、今回はここまで。志水さん、ありがとうございました。
【トレーナーPROFILE】
志水辰也(しみず・たつや)
専門学校卒業後、大手フィットネスクラブでトレーナー、スタジオインストラクターを経験し、2010年からパーソナルトレーナーとして活動。10代~80代まで幅広い年齢層にトレーニングを提供する一方で、プロレスラーのパーソナル指導の経験も持つ。フルマラソンの自己ベストは3時間26分。
【パーソナル情報】
〈活動場所〉
★かたぎり塾旗の台店
月、水、木、土
60分7700円※無料体験あり
★心身健康倶楽部 四谷店、碑文谷店
60分6600円 90分9900円
〈パーソナルの申し込み〉
アスミエ、もしくはX・InstagramのDMより予約、相談可
レンタルジム使用の場合は
60分8,000円+レンタルジム代
90分11,000円+レンタルジム代
X Instagram
1975年8月27日、神奈川県出身。学生時代はレスリング選手として活躍し、高校日本代表選出、全日本大学選手権準優勝などの実績を残す。青山学院大学卒業後、ベースボール・マガジン社に入社。2007年~2010年まで「週刊プロレス」の編集長を務める。2010年にライトハウスに入社。スポーツジャーナリストとして数多くのプロスポーツ選手、オリンピアン、パラリンピアンの取材を手がける。