JBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)主催のフィットネス競技の日本一決戦「フィットネス・ジャパン・グランドチャンピオンシップス2024」(通称グラチャン)が10月6日に大阪・国際障害者交流センター(ビッグ・アイ)にて行なわれる。
今大会はビキニフィットネス、ボディフィットネス、メンズフィジークの3競技を開催。1週間前に行なわれた身長別の日本一決戦(オールジャパン選手権)での上位入賞者たちを中心に国内のトップ選手がエントリーし、階級無差別の戦いが展開される。
ビキニフィットネスは、初開催の2019年以降、安井友梨が4連覇中(※2020年はコロナ禍で開催なし)で無敵の存在と化している。2位に付けていたダンシーあずさが今年は欠場であり、より優位性が揺るがなくなっているとも見れるが、ある意味でずっと2人が比較されてきたが故に逆転が難しくなっていたとも言える。その点では、オールジャパン選手権の158cm以下級でパーフェクト優勝を達成した小倉あれず(昨年のグラチャン3位)にとっては大きなチャンス。これまで行なわれてこなかった新鮮な目での比較により、逆転の可能性は十分にあるだろう。
ボディフィットネスは、佐々木絢美の優勝はかなり堅いと言わざるをえない。オールジャパン選手権では、1日目がマスターズ(35歳以上の年齢別)、2日目が身長別で行なわれたのだが、ボディフィットネスにおいては上位選手のほとんどが35歳以上ということもあり、グラチャンにエントリーしているほぼ全員がそこに出場している。そのマスターズで佐々木は、オーバーオール優勝を達成。1週間で順位を覆すほどの改善を施すのは現実的に難しく、よほどのことが起きなければ佐々木の優位は揺るがないはずだ。
男子のメンズフィジークでは、波乱の可能性もあり。伊吹主税が連覇中ではあり、オールジャパンでも「さすが日本一」というボディを披露した。一方で、168cm以下級では手島祐が、172cm以下級では増原駿がそれぞれ前年の順位を覆して優勝するサプライズが起きた。審査表を見ても、昨年に審査基準が見直されたことによる“ブレ”はまだ残っている印象があり、伊吹の地位は絶対とは言い切れないだろう。180cm以下級王者の穴見一佐や、昨年はオールジャパンの180cm超級優勝を達成したもののグラチャンは欠場した奇埈成もエントリー。新王者の座を皆が虎視眈々と狙っている。
■2023年大会結果
【ビキニフィットネス】
優勝:安井友梨
第2位:ダンシーあずさ
第3位:小倉あれず
第4位:長瀬陽子
第5位:佐野愛美
第6位:廣中れな
【ボディフィットネス】
優勝:大谷美咲
第2位:板谷成美
第3位:澤下美香
第4位:渡利寛子
第5位:金子真紀子
第6位:大久保裕美
【メンズフィジーク】
優勝:伊吹主税
第2位:長澤秀樹
第3位:穴見一佐
第4位:木村拳太
第5位:手島祐
第6位:渡辺和也
文/木村雄大 写真/森本雄大