トレーニングを通じた熱い絆 階級別日本2位の新鋭・玻座真陸、立教大学時代の友人が支えに




今シーズンがJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)の大会初参戦にして、存在感を見せた玻座真陸(はざま・りく)。今年8月の東京ボディビル選手権大会で優勝し、フィットネス競技の日本一決定戦である、オールジャパン・フィットネス・チャンピオンシップス2024(9月29日開催、岡山芸術創造劇場)においては、一気にメンズフィジーク180cm超級で2位につける活躍を見せた。

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「(オールジャパン選手権は)順調にトントンといったと思ったら、2位だったので悔しい気持ちのほうが強いです。優勝した奇(埈成)選手が前年度のチャンピオンということで、何とか崩したいと思っていたのですが、及びませんでした。僕はまだ改善点も多いので、オフシーズンに入る中で弱点もしっかり改善して来シーズンに入れたらと思っています」

以前はFWJ(Fitness World Japan)のコンテストに出場しており、2022年には「EVOLGEAR HIDETADA YAMAGISHI, IRIS KYLE JAPAN CLASSIC」でクラス優勝の実績を持つ玻座真。そんな彼に声をかけたのは、JBBF初出場でオールジャパン2位という躍進はもちろんのこと、観客席からの声援に惹かれたことも大きかった。

応援の主は、同大会のメンズフィジーク176cm以下級に出場したTBSアナウンサー・齋藤慎太郎、そしてボディビルカテゴリーで活躍する木俣光のふたり。母校・立教大学時代からの友人である彼らは、玻座真が審査を通過するたびに応援のボルテージを上げていった。木俣は玻座真の活躍に涙を流しており、互いを称え合う姿は大人になってからの青春の1ページのように思えた。

「大学在学中にトレーニング室に通っていて、そこでたまたま友だちになりました。大学を卒業してからもずっとつながりが続いていてうれしいですね。東京に住んでいるのに、岡山まで応援に来てくれたりしたので、本当に感謝です。大学の友だちで今でも続いている友人関係はなかなかないので、トレーニングを通じた人の縁を感じますね」

仕事をする中でも友人たちと連絡を取り合い、時にはトレーニングをともにすることもあるという。大人になってからの競技への挑戦に、友人の存在は大きな支えとなっていることだろう。

フィットネスを通じて得られる宝物のひとつは人間関係なのかもしれない。今後も友人たちとともに、玻座真の挑戦は続いていく。

取材・文・写真/森本雄大