“魅惑のシックスパック俳優”が生まれた瞬間 美筋ボディへの覚醒は「スポ男」から【梶原颯(中編)】




魅せる筋肉は使えない。そんな声をひっくり返す男が芸能界にいる。2023年に『ウルトラマンブレーザー』バンドウ ヤスノブ隊員役で見せた美腹筋が話題を呼ぶなど、肉体派俳優として活躍する梶原颯(30)だ。

彼は人気番組『SASUKE』で、2024年も1stステージの最速クリアタイムを更新した超人である。そんな梶原の筋肉の追求は、2017年に初出演した人気番組『究極の男は誰だ!? 最強スポーツ男子頂上決戦!』(スポ男)から始まった。

【動画】バク宙にドラゴンフラッグも 梶原颯のウルトラトレーニング

肉体派俳優として注目度が急上昇

――梶原さんが肉体派俳優として注目を浴びたのは、『スポ男』での活躍が大きかったと思います。振り返っていかがですか。

「たしかに、スポ男で肉体派俳優としての知名度が一気に上がった気がします。そこからですかね、筋肉に目覚めたのは。最初に出演した時の肩書きが『スポダン初100m10秒台・神業を持つパルクール俳優』だったんですけど、2回目は『魅惑のシックスパック俳優』と呼ばれるようになって、そう言われたら意識しますよね(笑)」

――2017年の第8回大会では、初出場でモンスターボックス(巨大跳び箱)21段をクリア。同年の第9回大会ではハードジャンパー(回転するホイールに取り付けられたハードルを跳び続ける種目)で215回と超記録を見せました。注目も集まりますよね。

「ありがたいですね。ただ、身体能力的には2回目のほうが成長できていたと思うんですけど、総合順位は下がってしまっているんですよね(第8回では総合2位、第9回では総合6位)。記録勝負ではなく対戦形式ですから、ハードジャンパーではたしかに200回を超えましたけど、森渉さんに負けて予選落ちしてしまって悔しかったですね。そういう思いも次への糧になりました」

――脚光を浴びるようになって、どのような気持ちでしたか?

「かなり燃えましたね。学生時代は本気で部活をやってこなかったので、『ガチンコ対決で勝ちたい』という気持ちに大人になってから目覚めました。アクロバットなパフォーマンスで沸かせたいのもたしかにありましたけど、それ以上に勝負が楽しかったです」

――そこから、2022年には人気スポーツ・エンターテインメント番組『SASUKE』へ初出場されました。きっかけは?

「SASUKEに出ている才川コージ君と仲がいいんですけど、彼と一緒に筋トレしたりアクロバットの練習をする中で、SASUKEの練習にもついて行ったりしていたので、そのうちに自分も出たいと思うようになりました」

――初出場を振り返るといかがでしたか。

「ずっと見ていた番組でもありますし、大人になってからああいう舞台に挑戦するというのは、冒険のような気持ちでした。僕からしてもSASUKEって国民的な番組でしたし、当時からめちゃくちゃ人気だったので。テレビで見ていた人たちが挑んでいた、あの番組に自分も出られることがすごく嬉しくてワクワクしました。当時は長野誠さん、山田勝己さんとかマッチョで憧れるような体の人たちがいっぱい出ていたので、かっこいいなと思っていましたね。テレビの中に自分が入っていくような感覚でした」

――2022年の第40回大会では、1st、2ndステージでの史上最速タイムをW更新しましたね。

「初出場の時は1stステージを10秒残しくらいでクリアして、そんなに速くなかったんですけど。2回目はめちゃくちゃ速くいけたと思います。ただ、別に最速を獲る狙いはなくて、初出場の時に2ndステージでタイムアップしてしまったので、ラスト10秒で流れる警告音も聞きたくないし、タイムアップで終わったら『もっとやれたのに』と後悔が残ると思ったので、不完全燃焼にならないように全力で!という気持ちでした。そういう感じでやっていたら最速タイムが出て、翌年にまわりから『今年も最速!?』みたいに期待してもらえたので、タイムを狙うようになっていきました」

――そんなSASUKEの魅力とは?

「冒険のような楽しさがありますし、僕からするとSASUKEに出ている選手って、男の中のスーパースターみたいな感覚なんですよね。自分がそういう存在になれていると思うとうれしいですし、大人になってからああいったスポーツ競技に挑むというのはすごく熱くなります」

(後編に続く)

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