磨き上げた肉体美を競うボディコンテスト。個人競技ではあるものの、ステージに立つまでには周囲の協力が必要不可欠だ。今回は「IFBB世界フィットネス選手権」および「男子ワールドカップ」(12月17日~19日)におけるサポート事情について、川中健介選手と小池星蓮選手、ふたりの若手ホープに話を聞いた。
川中健介選手
――国際大会では、国内の大会とは準備の勝手も違うと思います。その点ではいかがでしたか。
「ステージに向けての準備では、オイルアップ、パンプアップ、スケジュール管理が大きいと思います。コーチのみなさんは鈴木雅さんを筆頭にオイルアップが本当に上手なんですよね。技術がすごいので、ステージ前はコーチにオイルアップをお願いすることが多かったです。スケジュール面では自分の階級のステージがいつから始まるとか、そういうことも支えていただき、朝から夜遅くまでサポートしていただきました」
――選手同士でサポートし合っている光景も印象的でした。
「(ビキニフィットネスの)長瀬陽子さん、(メンズフィジーク)の田村宣丈さんなどベテランの選手の方々が、とくに率先してサポートしてくださりました。オイルアップをしていただくのもそうですし、カラーが濃すぎるなども教えてくれました」
――サポート役を明確に決めていたわけではなかったんですね。
「選手が100人以上いるので、各々でコミュニケーションを取ってサポートし合っています。基本的には、助け合いの精神で手が空いている選手が手伝う感じですね。自主的に動いて助け合う方々がすごく多かったので、全体的に支え合いができて、日本選手団のいい結果につながったと思います」
小池星蓮選手
――小池選手は世界選手権初出場でしたが、振り返っていかがでしたか。
「ステージはもちろんすごくいい経験でしたし、普段はお話しする機会のないトップ選手の方々と話せたこともうれしかったです。女子フィジークの荻島順子さんは私が『今年はこうだった』とか『秋は調整がしんどかった』とか話すと、すごく親身に聞いてくださりアドバイスもいただけたので、すごく参考になりましたし、気持ち的にも救われました」
――ステージに向けての準備で戸惑うこともあったのではないでしょうか。
「そうですね。スケジュールやステージに向けてなど、不安があったら聞いたり、お願いしたいことがあったらコーチや役員の方に伝えるなど、自分から動ける積極性も国際大会ではすごく大事だなと学べました。コーチからも声をかけていただけるんですけど、なんせ選手が100人以上いるので、自分のことは自分でという意識も大事だと感じました」
――高校生ラストイヤーに貴重な経験ができましたね。
「はい。私はなかなかサポート面で力になれなかったのですが、みなさんの姿を見てとても勉強になりました」