五輪を目指した元トランポリン選手がフィットネス界で華麗に再起 “魅せるカラダ“を世界に披露




肉体美を競うフィットネス競技において、フリーの演技とビキニ着用での審査を行なうカテゴリー「アーティスティックフィットネス」。ボディメイクのみならず、フリーパフォーマンスによってアスリート性も評価される特異な部門だ。美田佳穂はそんな舞台で、かつて追いかけた夢の続きに挑んでいる。

【フォト】美田のビキニ美ボディと躍動感あふれる演技

もともとはトランポリン選手としてオリンピック出場を目指していたが、腰のケガで断念。その後は第2の挑戦の舞台であるフィットネス界で再起すると、国内最高峰「ミス/メンズフィットネス・チャンピオンシップス2024」(2024年8月開催)では、2023年からミスフィットネス部門を2連覇。昨年12月の「IFBB女子世界選手権」にも出場をはたし、ついに世界の舞台で戦うまでに到達した。

「世界選手権では、レベルの高さに圧倒されたところはあったんですけど、まずは私らしく最後までステージ立つことを目標に臨みました。夏の大会より、落ち着いて挑めたかなと思います」

8月のミスフィットネスチャンピオンシップスからは試合間隔が空いたため、調整に苦戦することもあったと振り返る。そんな中で注力したのは体づくりと演技構成の見直しだ。

「私は筋量重視の女子フィジークにも出ているので、アーティスティックフィットネスのステージに向けては、あえてトレーニング強度や頻度を上下半身ともに落として、カテゴリーに合った体とコンディションをつくってきました。演技構成は宙返りなど、空中系の技は入れられない規定だったので、バランスや表現に重点を置いていきました」

ダイナミックな演技を披露した

世界選手権のステージでは躍動感あふれるパフォーマンス、磨き上げた肉体美で会場を魅了し、アーティスティックフィットネス163cm以下級で6位を獲得した。そんな美田はフィットネス競技について「トランポリンはケガで不完全燃焼のまま引退せざるを得なかったのですが、今までの経験を活かせる舞台があって、機会をいただけたことにすごく感謝しています」と万感の思いを語った。

今後はオフシーズンにしっかり体を休めつつ、次なる目標について考えていきたいとのこと。ふたたび見つけた輝ける競技で、美田は夢の続きとなるステージに立っている。

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