令和のマッスルダンディズムと称された、世界に誇る神々しい肉体美~嶋田慶太(前編)【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、日本選手権2度の準優勝を誇る嶋田慶太選手です。

【フォト&ムービー】嶋田選手のステージショット集

神が創り上げたかのような上半身

嶋田選手は2014年に大会デビューされ、同年にいきなり西日本4位という好成績を残されました。2019年には日本選手権ファイナリスト入りを果たし、そのわずか3年後に準優勝されています。現在では、表彰台の常連になっており、もっともも日本一が近い男と言えるでしょう。

そんな嶋田選手の最大の強みは、圧倒的な立体感を持つ上半身です。筋肉一つ一つの輪郭が非常に鮮明で、加えて神々しい程のバランスの良さと丸みを兼ね備えています。その類稀な肉体美は世界的にも高い評価を受けており、先日のIFBB男子ワールドカップでは、海外勢を押し除けてオーバーオール優勝という快挙を達成されました。

この世界トップクラスの立体感を演出するのに大きく関わっているのが、大胸筋と前鋸筋です。特に大胸筋は、ストリエーション(筋繊維)の出方もさることながら、とんでもないサイズをされており、雨宿りできそうな程に突出しています。さらに、前鋸筋が強いことで、フロントから見た時の背中や体幹部とのセパレーションがより明確になっており、異次元の3Dボディになっています。

一方で、嶋田選手の弱点となっているのが背中の凹凸感と大腿四頭筋です。厚みのある背中をされていますが、棘下筋と僧帽筋のセパレーションが比較的弱く、迫力を出すための凹凸感は出にくくなっています。大腿四頭筋については、圧倒的な上半身に比べると、サイズやカットの面で少し見劣りしてしまう印象があります。ただ、臀部の仕上がりは非常にハードで、バックポーズの下半身は嶋田選手の強みになっていると思います。

嶋田選手は現在39歳で、年齢的には中堅ビルダーと言えますが、その成長速度は若手にも劣りません。上半身は年々丸みと密度が増しており、弱点である下半身も確実に改善されてきています。仕上がりも比較的安定しており、嶋田選手の評価は今や絶対的なものになりつつあります。

後編は「従来のボディビルのイメージを覆す肉体とステージング~嶋田慶太」というタイトルでお話しさせていただきます。お楽しみに!

(後編に続く)

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