減量中も脂質と糖質をしっかりと 筋肉美が光る23歳の若武者、ジュニア世界一の裏にあった試行錯誤




筋肉美を搭載した23歳の若武者は、戦いのたびに競技者としての階段を上がっていく。東海大学在学中から国内・世界で実績を残してきた川中健介は、2024年も飛躍の1年を走り抜けた。

【フォト&ムービー】世界を相手に魅せた23歳・川中の筋肉美

世界各国の精鋭が集うIFBB男子ワールドカップ(12月16日~18日)において、川中はクラシックフィジークジュニア16~23歳級、ボディビルジュニア16~23歳級を制して2冠を達成。クラシックボディビル175cm以下級、クラシックフィジーク171cm超級で3位と一般カテゴリーでも存在感を示した。

「最後にしっかり優勝できて本当によかったです。1日目と2日目は調整が上手くいかなくて調子が上がらなかったんですけど、3日目でバチっと決まって、この3日間で一番いいコンディションをつくることができました」

コンディション調整は2024年の川中の課題だった。同年7月のIFBBアジア選手権(クラシックボディビルジュニア、クラシックフィジークジュニア優勝)では現地でいきなり食事を変えたことで消化不良を起こし、バックステージでのパンプアップ時やステージ上で筋肉が吊ってしまうハプニングに見舞われた。

彼は普段、減量食においてタンパク質はもちろん、脂質と糖質もしっかり摂取する。トレーニー御用達の鶏肉はあまり食べず、鮭やサバなどの魚類、卵、馬肉などから栄養を摂っていくスタイルだ。

大会直前の絞りのために食事を変えるかどうか。試行錯誤しながら調整を進める中「自分に合った食材を選んで、いつも通りの食事を最後まで続けたほうがいいと思いました」と自身の形を見つけつつある。

今大会での調整は完璧とはいかなかったが、今後ブラッシュアップしてさらなる高みを目指す。次なる目標は一般カテゴリーでの世界一だ。

「クラシックフィジークで来年から一般になるので、コツコツ順位を上げて世界一を目指していきます。いきなりは難しいかもしれませんが、いずれは達成したいですね。ボディビルも並行してやりつつ、メインはまずクラシックフィジークで勝負していきたいと思います」

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