YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、”新進気鋭のボディビルダー”椎名拓也選手です。
【フォト&ムービー】椎名拓也選手のジュラシックカップ2024ステージショット集
美しいプロポーションと圧巻の仕上がり
椎名選手は現在25歳で、独特の世界観を演出するステージングで業界を度々騒がせている若手ボディビルダーです。2022年に史上最年少で千葉、関東、東日本の3冠を達成し、翌年のジュラシックカップでは、日本選手権ファイナリストである吉岡賢輝選手を倒して3位になったことで話題になりました。
そんな椎名選手の強みは、美しいプロポーションとハードな仕上がりです。肩幅が広く、ウエストが細いため、フィジーク選手のようなプロポーションをされています。その中でも特筆すべきは、上腕二頭筋と臀部です。二頭筋は筋腹が短く、ピークが非常に高いため、野球ボールが入っているような形をされています。一方、臀部は筋腹が長く、ストリエーション(筋繊維)もしっかり出ているため、物凄い迫力があります。
一般的に若い選手ほど、仕上がりが水っぽくなったり、絞りが少し甘くなってしまう方が多いですが、椎名選手は毎度バスキュラリティ(血管が出ている状態)もストリエーションもバリバリの、理想的なコンディションでステージに上がっており、現役の中でもトップクラスの安定した仕上がりをしています。
魅力的な肉体を持つ椎名選手ですが、最大の特徴は何といってもフリーポーズです。個人的に椎名選手は、今まで誰も見たことのないようなフリーを次々に生み出す天才だと思っています。それぐらいどのフリーポーズも異なるテイストと高いクオリティをされているんです。
僕が最も好きなのは、2023年ミスあさひコンテストのゲストポーズです。使用されているBlue Dragonという曲は、悲しみや切なさを感じつつも奮い立たされるような曲調が印象的なのですが、これにぴったり合わせた椎名選手のポージングはまさに芸術です。曲の感情に合わせたポーズのチョイスや腕の回し方、音ハメ等全てが完璧とも言える完成度をされています。美しさにおいて、このフリーポーズを上回る作品はそう多くないのではないかと思います。
後編では、椎名選手のフリーポーズの魅力についてまだまだお話ししていきます。お楽しみに!
(後編に続く)
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