スーパーで安く買えるある食品で栄養バランスが一変 3つのおすすめチョイ足し【管理栄養士がアドバイス】




栄養バランスの良い食事を摂るために、今日からできる工夫はないものか? 今回はそんな疑問に際して、おすすめの「チョイ足し」を管理栄養士の山田賢児さんに伺いました。

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今回は、どこの家庭にも比較的よくある食材をプラスするだけで、栄養バランスがぐっと良くなるお話をしたいと思います。

じつは、チョイ足しで栄養価が劇的にアップする食材というのは、そんなに珍しいものではありません。今回は数ある中で「黒ごま」「高野豆腐」「生卵」の3つに絞ってみました。

まず「黒ごま」ですが、すったものを小さじ一杯(約3g)、白米一善(約150g)にふりかけるだけで、カルシウムは白米だけの場合の約6倍、鉄分は4倍にもなります(参考:日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉)。豊富な種類のミネラルが含まれているだけでなく、良質な脂質も摂れるのが魅力です。

これだけでカルシウムや鉄分の不足を補えるため、日常的に取り入れると非常に効果的。先ほど伝えたように、すりたてを食べるのがとくにおすすめです。黒ごまを噛まずに飲み込んでしまうと、栄養素が吸収されにくくなるため、専用の器具で直前にすりごまにして料理に加えていきましょう。

次に「高野豆腐」。たとえば、味噌汁にひとかけら(15g程度)の高野豆腐を加えるだけで、タンパク質、カルシウム、鉄分、そして食物繊維の摂取量が大幅に増えます。味噌汁一杯でのタンパク質量は約2gですが、高野豆腐を入れると約9gにもなり、これは卵2個分のタンパク質量に近い数値です。しかも高野豆腐は保存が効くので、一人暮らしの方でも手軽に栄養補給が可能です。

最後に「生卵」。白米一善に生卵を1つ加えると、タンパク質は約4gから約11gに増えます。卵は「完全栄養食」と呼ばれるほど栄養が豊富で、良質なタンパク質のほか、ビタミンやミネラル、脂質もバランスよく含んでいます。価格も1個あたり20円~40円ほどであり、コストパフォーマンスが非常に高い食材です。

私自身も学生時代、節約生活を送りながら栄養について考えていました。お金をかけずに体調を整えるには、こうした食材をうまく取り入れることが大切だと実感しています。

今回紹介した黒ごま(すりごま)、高野豆腐、生卵は、どれも安価で栄養価が高く、日々の食事に「チョイ足し」しやすい食材です。栄養不足を補い、健康維持やボディメイクにも役立ちますので、ぜひ日常に取り入れてみてくださいね。

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