抜群のプロポーションに圧巻の丸み! クラシックとボディビルの融合者~四十物悠弥【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、東京選手権2位の四十物悠弥選手です。

【フォト&ムービー】東京随一のクラシカルボディ

デビュー当時から秀でた完成度の高さ

四十物選手は、2021年東京ノービス70kg以下級優勝という形で華々しい大会デビューを飾ります。筋肉の丸みとプロポーションの良さは、当時から飛び抜けており、競技1年目の選手であることが俄かには信じ難い完成度をしていました。その後は、東京クラス別75kg以下級優勝、日本クラス別75kg以下級4位の成績を獲得。加えて、2023年以降の東京選手権においては表彰台の大看板として君臨するようになりました。

上半身はどの部位も余すことなく丸みを帯びており、プロポーションタイプの選手には珍しいハイブリッド要素を兼ね備えています。中でも背中は超一級品で、僧帽筋中部のセパレーションや脊柱起立筋の主張から成る恐ろしい程の凹凸感は、絵に描いたような美しさをしています。三角筋、上腕、大胸筋も強力で、上半身はほぼ弱点がないと言っても過言ではないでしょう。

一方で、下半身は上半身に比べるとややボリュームに欠けており、今年の東京選手権で優勝した泉風雅選手との勝負を分けたのは外側広筋の張り出しではないかと思います。泉選手がファーストコールの中でも群を抜くシルエットだったことはもちろんですが、特にフロントポーズでのアウトラインで差が出ていたように感じました。ただ、ハムケツの厚みや内転筋は年々改善されており、まだまだ良くなる可能性が高いです。

四十物選手はポージング技術にも定評があり、東京選手権では3年連続でベストアーティスティック賞を受賞しています。黄金期の古き良きボディビルを基礎とした滑らかで美しいフリーポーズは、そのクラシカルな肉体をより引き立てています。サイズ、丸み、バランス、ポージング等ボディビルにおいて必要不可欠な要素の平均値が非常に高く、トータルパッケージの強さについてはすでに全国クラスの選手と言えます。彼が今後、下半身の強化とドライな質感の両方をクリアすることができれば日本選手ファイナリストも夢ではないでしょう。

今回は、四十物悠弥選手についてお話しさせていただきました。次世代のトップビルダーとして、四十物選手が今後どのような活躍を見せてくれるか楽しみですね。

次回は、驚愕の絞りで大番狂せを起こした大阪チャンプについてお話しします。お楽しみに!

▶次ページ:四十物選手のステージフォト&ムービー

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