パワーリフティングとボディビルディングが融合した「パワービルディング」。強さと美しさの二刀流を体現する“パワービルダー”たちがしのぎを削る大会『POWER BUILDING CLASSIC in awaji』(PBC)が今年も10月5日、淡路島にて開催される。
【フォト】「強さと美しさの二刀流」大自然の中でパワービルダーたちが競演
今大会には各所から選手が集結するのはもちろん、ゲスト・審査員・MCと豪華な顔ぶれが揃っていることもトピックスだ。その中で、審査員のひとりとして名を連ねるのが今古賀翔さん。早稲田大学スポーツ科学修士、自身のブランドやジム経営と多彩な顔を持ち、登録者約50万人のYouTubeチャンネルも運営する今古賀さんが、力と美の競演を厳正にジャッジする。
大会に関わるようになったきっかけについては、「最初に PBCの構想を聞いたのは、主催者の寺内さんから『美しさと強さを両立させる大会を開きたい』と相談を受けたときでした。その熱意を感じ、私は初回大会から運営に携わっています。ボディコンテストとパワーリフティングを同じ日に実施するという発想は刺激的でしたが、『本当に両立できるのか?』という疑問もありました。しかし大会を終えてみると、フィジークコンテストとデッドリフト、両競技の魅力が相乗効果を生み出し、唯一無二の大会だと確信しました」と思いを語っている。
本大会の大きな特徴はやはり、ボディコンテストで評価される体をつくりつつ、パワーリフティングで高重量を持ち上げる必要があることだろう。減量を含むボディメイクとパワー発揮、そういった課題にも今古賀さんはメッセージを送る。
「減量末期のエネルギー不足と、神経系ピーキングを合わせ込む作業は、従来のボディコンテストやパワーリフティング単体とは違った難しさがあります。外見は絞り切れているのにデッドリフトが不調だと自信を失いやすく、逆にデッドリフトが好調でも仕上がりが甘いと不安になる。その両立こそがこの大会特有の難しさであり、同時に他では味わえない工程でもあります。
とはいえ『美しさ』と『強さ』という二つの評価軸が同時に採点される大会は国内外を見てもほぼありません。だからこそ、この舞台に立つだけで得られる学びや達成感は大きいはずです。
ポージングに関しては、ステージ上には鏡がなく緊張も高いため、事前の反復練習が不可欠です。とくに腹筋をタイトにキープできているかどうかは全体の印象に大きく影響します。
鏡のない環境でも腹筋を締めたままポーズを維持できるよう、呼吸と腹筋のコントロールを徹底して堂々と自信を持って立てるようにしましょう。本番では、自分が準備してきた内容を淡々と発揮することに集中してください。審査員として全力で審査させていただきます。ステージで皆さまにお会いできるのを楽しみにしています」
昨年からは女性カテゴリーが新設され、大会初出場でも挑戦しやすい環境が整った。ボディメイクに励む女性やデッドリフトに自身のあるトレーニー、一度ステージに立ちたいという初心者も今大会に臨むだろう。激戦必至のPBCの行方に注目だ。
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