超新星に劣らぬ驚愕の成長度! 圧倒的な完成度で神奈川を制した元競輪選手ビルダー~小坂元雄斗【筋肉マニアのビルダー解体筋書】




YouTubeに投稿しているボディビル解説動画が話題の筋肉マニアが、毎週一人のボディビルダーをピックアップして紹介していく連載「解体筋書」。今回は、神奈川選手権優勝の選手です。

【フォト&ムービー】元競輪選手ビルダー・小坂元のボディ

魔境・神奈川県の新たな星

小坂元選手は、昨年の神奈川選手権でボディビルデビュー。東京に次いで脅威的なレベルの高さを誇る神奈川県のオーバーオール戦において初出場で3位という好成績を残します。他の選手と比べて、仕上がりはわずかに甘く見えましたが、競輪選手時代に培った張り出しの強い大腿部と各部位のサイズは、デビュー戦とは思えない完成度をしていました。

そして、2回目の挑戦となった今年の神奈川選手権。小坂元選手は、昨年を遥かに凌駕する体でステージに現れたのです。元々強みであったサイズと丸みに、弱点のないアウトライン、ハムケツが鮮明に浮かび上がる程の絞り、洗練されたポージングが加わり、デビューから10年以上経過しているベテラン選手のような隙のなさを演出していました。結果は、満票1位の圧倒的な優勝。魔境・神奈川県から新たな怪物が誕生した瞬間でした。

勢いそのままに、先日のジャパンオープンでは72名出場の超激戦の中、4位入賞。昨年のノーピックから大躍進を果たしました。彼の成長度には末恐ろしいものを感じますが、さらに恐ろしいのがその総合力の高さ。フロントポーズでの三角筋、上腕、大胸筋の丸みに、バックポーズにおける背中の厚みや凹凸感の目に焼き付くようなインパクト。ウエストの細さやポージングルーティン、表情管理まで完璧で、先日の大会で実際に彼を拝見した私は、未来の日本選手権ファイナリストを見ているような感覚になりました。大会2年目の彼が、一体どれほどの時間をボディビルに捧げればここまで成長できるのか、想像も付きません。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、それぐらい小坂元選手は、とんでもない逸材だと思います。

すでにトップ選手の一角を担っている小坂元選手ですが、彼が更なる高みを目指すために必要となってくるのが、下背部の広がりと大腿四頭筋のカットです。ラットスプレッドを取った時の上背部が強い分、下背部に少し物足りなさを感じることやフロントポーズでの四頭筋の主張がサイドやバックに比べると弱いことといった課題がクリアできれば、日本最強格になるのではないかと思います。

今回は、小坂元雄斗選手についてお話しさせていただきました。9月7日に行われる体重別の日本一を決める大会、日本クラス別ボディビル選手権では、最激戦区の75kg以下級に出場する小坂元選手。神奈川期待の新星としてどこまで爪痕を残してくれるのか非常に楽しみです。

次回は、元日本王者絶賛の神奈川県産超バルク派ビルダーについてお話しします。お楽しみに!

▶次ページ:小坂元選手のステージフォト&ムービー

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