BEST BODY JAPAN(ベストボディジャパン/BBJ)は、「健康美」や「知性・品格・誠実さ」を兼ね備えたスタイルを競う大会として全国各地で開催されている。年齢やクラスごとに細かく分かれたステージには、人生経験豊かな参加者も数多く挑戦する。
そんな中で輝きを放つのが、61歳の田中克尚だ。かつては体重90kg、体脂肪率30%という肥満体型だったが、50代半ばで一念発起。2017年からBBJに挑戦を始め、これまでに31回の入賞を飾っている(うち優勝14回)。2024年には年間の集大成・日本大会で3位入賞。今シーズンは山梨、福岡、岡山、千葉の各大会でグランプリを獲得し、ホノルル大会でも準グランプリという快挙を成し遂げた。
「きっかけは息子に“ダメ親父”とレッテルを貼られたことでした。これはさすがにまずいと思い、自分を変えなければと思ったんです」
最初は有酸素運動によって2か月で12kgの減量に成功。その後は本格的に筋力トレーニングと食事管理を取り入れていった。大会出場を重ねるうちに勝利への意欲も芽生え、現在の肉体を手に入れるに至った。
普段は広告やコーチング事業を行なう会社を経営しつつ、大手フィットネスクラブのマネージャーやパーソナルトレーナーとしても活動。多忙な日々の中でボディメイクは生活の一部となり、自己管理力や時間の使い方、人間関係まで大きく変化した。
「この年齢で“成長している”と実感できるのは、ボディメイクの最大の魅力です。普通の生活をしていたら絶対に味わえない感覚だと思います」
食事法には独自の工夫を取り入れている。白米は日常的に食べず、スーパーの惣菜や和食を中心に栄養を整える方式だ。プロテインヨーグルトを1日最低でも4個食べ、効率的にタンパク質を補給するのが習慣になるなど、暴飲暴食を繰り返していた過去からは考えられないストイックさで体をつくり、ステージで輝きを放っている。
今シーズンはすでに複数の地方大会でグランプリを獲得し、日本大会への切符を手にしている。「目標は日本大会で昨年以上の順位を獲ること、そして今年からプロカード獲得が視野に入る新しいステージ(BEST BODY UNIVERSEプロ選考会。日本大会とも併催)ができたので、そこでファーストコールに呼ばれることです」と語る。さらに「この年になっても成長とか感動を感じることができるのが、ボディメイクの一番の魅力だと思います」と力を込める。
“ダメ親父”と呼ばれた過去から、全国の舞台で輝く存在へ。61歳にして挑戦を続ける田中の姿は、「遅すぎる挑戦なんてない」とさまざまな人に勇気を与えている。
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