8月10日、横浜ランドマークホールで開催された「自衛隊プレミアムボディ」。自衛隊員および防衛大学校生のみが参加できる特別な大会であり、日々の任務と鍛錬を両立する精鋭たちが肉体美を競い合った。総合クラス海上自衛隊で頂点に立ったのは、大道和起(32)だ。
初出場から7年。これまで何度も挑戦し続け、ついに優勝をはたした。「自衛隊プレミアムボディが人生で最初に出たコンテストです。護衛艦勤務で出会った筋トレ仲間に勧められて、出場したのが始まりでした」と振り返る。今回の勝利については「自分一人では得られなかった結果だと思います。職場の仲間や家族の支えがあってこそです」と仲間への感謝を語った。
ステージでは、精悍な表情と均整の取れた体躯で堂々とポージング。観客席の最前列には妻や両親、そして7か月になる娘の姿があり、大東は「家族の姿が見えて本当に力になりました。笑顔でステージに立つことができたと思います」と振り返る。
家庭第一を貫いてきた点も彼の特徴だ。娘の誕生で生活リズムが一変。睡眠時間が短くなることもあったが「娘からエネルギーをもらっていたので、つらさは感じませんでした」と微笑む。仕事と育児の合間を縫い、限られた時間で体を鍛え続けたことが、今回の勝利につながった。
今後の目標については「具体的な大会は決めていませんが、家庭を第一に考えつつ、その中でどれだけ体を追い込めるか挑戦したいです」と語る。妻への感謝を何度も口にし、「これからも夫婦二人三脚で」と誓う姿からは自衛官として、そして父としての思いが垣間見えた。
7年越しの悲願を叶えた大道。仕事、家庭、そしてトレーニングを両立させたその姿は、同僚や若い隊員たちにとって大きな励みとなるに違いない。