「130歳まで」世界長寿記録に挑むスーパーおじいちゃんボディビルダー・金澤利翼「質素な食事と筋トレ、何より夢を持って過ごすことで生き続けられる」




「努力を続けて良かったという気持ち、感謝の気持ちでいっぱいです」と笑顔を見せたのは、いまやボディビル・フィットネス界の外でもその名が知られている、広島県在住の金澤利翼(89)。8月31日に新潟県で開催された「第37回日本マスターズボディビル選手権大会」に今年も元気に出場し、85歳以上級で優勝。連勝記録をまた1つ伸ばした。

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「非常に残念なことに、1年1年、歳をとるたびに、筋肉は失われていきますから。それをまたつくり出すのは、もう本当に大変なことなんですよ。だから、まずは筋肉が元気でいられるようにすることが大切。この歳なので、毎日2時間トレーニングをしますが無理はしません。しっかりと筋肉に効かせて、いじめて。そして食事は玄米ご飯、納豆、味噌汁。アメリカに91歳の選手がいるらしいとのことで、今も大会に出てるかは知りませんが、 私は93歳までは現役で世界に挑み続けたいと思っています」

取り組み方はずっと変わらない。50歳になった頃からはひたすら同じやり方を貫き通し、この年齢までやってきた。決して難しいことをやっているわけではないが、だからこそ誰にでもできることではない。それを続けられるのは、「夢」があるからだと話す。

「私はね、93歳まではボディビルを現役で続けて、そこから先は130歳まで生きたい。それはおそらく無理なことなんですよ、誰が考えてもできないと思うことです。でも、ひょっとしたら、こうして質素な食事と規則正しい生活習慣でトレーニングを続ければ、可能ではないんじゃないかな」

さらに熱を持った言葉で続ける。

「それが私の夢ですから。そういう夢を常に持ち続けることが大切。もしその夢を達成できなくても、夢を持って過ごすことで生き続けられると私が示し、世の中のおじいさん、おばあさんに知らせたい。ボディビルの世界記録をつくって、それが済んだら今度は人類の世界記録もつくりたい。がんばり続けていきますよ。来年は広島で大会があるので、ぜひいらしてください」

ボディビルを続けることで長く生きられる、健康でいられる。人生をもってそれを証明すべく、金澤利翼は今日もまた、いつも通りの生活に戻っていく。

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